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JATAなど7団体、海の日固定の動きに対応-議員会館に300名

会議の様子  日本旅行業協会(JATA)など観光関連の7団体は4月5日、衆議院第一議員会館内で「働き方改革など休暇制度を考える会議」を開催した。7団体の会員企業から参加した約300名が、観光にゆかりのある与党の国会議員に対して「海の日」などを含む祝日3連休化(ハッピーマンデー)の維持を要望することが目的。7団体はこの日の会議で採択した決議文を、6日に観光関連の国会議員80名へ提出する。

 今回の行動に参加したのは、JATA、全国旅行業協会(ANTA)、日本観光振興協会(日観振)、日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の7団体。超党派の議員連盟「海事振興連盟」が、現在は7月の第3月曜日としている「海の日」を、本来の意義を周知させるために20日に再固定化すべく、法案を今秋の臨時国会に提出することを決めたことから、成立の阻止をめざす。海の日の再固定化については2014年にも同様の動きがあり、JATAなど6団体が連名で要望書を提出していた。

田川氏  会議の冒頭で観光業界を代表して挨拶したJATA会長の田川博己氏は、年4回のハッピーマンデーを国民の53.6%が支持しており、そのうち「海の日」を含む3連休による経済効果は2000億円に上ると試算されていることを説明。「成人の日が正月に近接し、体育の日が運動会日和となると、残りの海の日と敬老の日が、短距離の海外旅行や長距離の国内旅行の機会として大きな意味を持つ」との見方を示し、制度継続の重要性を強調した。

 加えて、海の日にちなんだ夏の旅行商品の開発や、ポスターの掲示などにより、旅行業界が「海の日」などの周知にも取り組んでいることを紹介。「それでも『祝日の意義が十分に知られていない』との意見があるのならば、再固定化するのではない方法で、業界としてハッピーマンデーを活用していきたい」と考えを示した。

 業界からはそのほか、日本ホテル協会副会長の小林節氏が「ハッピーマンデーによる3連休は、旅行者の地方分散や地域の活性化に貢献している」と主張。日本航空(JL)執行役員の柏頼之氏は、16年の海の日を含む3連休について「JLと全日空(NH)をあわせた航空利用者数は、その他の土・日・月曜日をあわせた3日間と比べて約12%多かった」と説明した。

福井氏  国会議員を代表して挨拶した、自由民主党観光立国調査会事務局長の福井照氏は、業界側の要望を聞いた上で「観光産業を毀損するようなことは一切しない」と明言。その上で「業界の皆さんと志をあわせ、観光産業に属する者として国民の理解を得られるよう、さらなる自覚と責任感を持ってハッピーマンデーの意義を周知していきたい」と述べた。