ターキッシュ、新東京支社長が回復に意欲、羽田就航視野に
ターキッシュエアラインズ(TK)は4月4日、都内で記者会見を開催し、2月1日付けで東京支社長に就任したメフメット・アカイ氏が、今後の日本市場での展開について語った。アカイ氏は「(トルコや欧州諸国での)テロ事件などにより欧州旅行の需要が減っているが、日本人を再び世界に送り出したい」と強調。昨年以降、成田/イスタンブール線の減便、関空/イスタンブール線の運航休止が続いたが、今後は「すぐにでも就航したい」という羽田線の開設を視野に入れながら、利用者数の回復をめざす考えを示した。
TKは2015年までは成田線を1日2便、関空線を1日1便で運航していたが、国内でテロやクーデター未遂などが相次いだことにより利用者が減少。成田線については段階的に便数を減らして現在は1日1便のみ運航し、関空線については今年1月末で運休している。
1日1便となった成田線は現在、ビジネスクラス28席、エコノミークラス261席のエアバスA330-300型機で運航。需要増を見込める夏休み期間などについてはビジネスクラス49席、エコノミークラス300席のボーイングB777-300ER型機に変更する。昨年の搭乗率は80%から85%程度、今年に入ってからは約85%で推移。日本発の利用者が6割を占める。
アカイ氏は会見で、今後の需要回復に向けた策の1つとして、羽田/イスタンブール線の新設に強い意欲を示した。「現在は交渉中だが、希望する時間帯のスロットさえ得られればすぐにでも就航したい」とのことで、成田と羽田から各1便を、できれば両方とも羽田から運航して首都圏からの便を1日2便に戻すとともに、欧州への業務渡航者などを取り込みたいという。
また、政府が2020年の年間訪日外国人旅行者数として4000万人の目標を掲げていることについて言及した上で、「(欧州を中心に広く路線を拡大している)我々のような会社が必要になるはず。海外旅行と訪日旅行の両方が成長するように努めたい」とアピール。国土交通省が計画する羽田の国際線発着枠の拡大に期待を示した。そのほか、関空線についても「需要が落ちてはいるが、2年から3年以内には再開したい」と語った。
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※訂正案内(編集部 2017年04月05日14時00分)
・訂正箇所:第1ページ第3段落
TKからの訂正などにより、搭乗率に関する記載を加筆・修正しました。