ノルウェージャン、日本での展開を強化、上級2ブランドに注力
ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)アジア太平洋地区シニア・ヴァイスプレジデント兼マネージング・ディレクターのスティーブ・オデル氏がこのほど来日して本誌の単独インタビューに応え、日本市場における戦略について語った。今後は「ノルウェージャン・クルーズライン(NCL)」など3ブランドのうち、「上級プレミアムクラス」と位置づける「オーシャニア・クルーズ(OCI)」、ラグジュアリークラスの「リージェント・セブンシーズ・クルーズ(RSSC)」の販売を強化するという。
同社は昨年3月に日本支社を開設。オデル氏は日本支社の開設後1年間はNCLの販売に注力したことを説明し、日本オフィス代表の川崎義則氏などを専任担当者として取り組んだ結果、「ハワイクルーズを中心に取扱人数を約30%拡大させることができた」と喜びを示した。
新たに強化する2ブランドは、昨年から3社のPSA(日本地区販売代理店)と取引し、取扱人数をOCIは約35%、RSSCは約25%伸ばしたが、「さらに成長を加速化させるため、新たに選任の担当者を置いた」と述べた。アビアレップスでニューヨーク市観光局やスモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドなどを担当した経験を持つ、森田千里氏を専任のジェネラルマネージャーとして迎えたことにより、今後は大手旅行会社やラグジュアリートラベル専門の旅行会社などへのアプローチを強化する考えだ。
旅行会社との協働については「NCLは安価な価格でボリュームをねらうが、他の2社は違う。ラグジュアリークルーズを販売するスキルがあるベストパートナーを探したい」と話した。まずは森田氏が2つのブランドを担当するが、取り扱いが増えればブランドごとに担当者を置くという。
なお、NCLHは昨年12月には日本支社内に新たな部署「ジャパン・パートナー・サポート」を設置。これまで外注していた旅行会社向けの手配業務やオペレーション業務を請け負うもので、日本市場での販売をさらに強化するという。
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