ルフトハンザ、17年は「デジタル化」推進-コールセンターも
ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)がこのほど都内で開催した記者懇談会で、日本・韓国支社長のドナルド・ブンケンブルク氏は「17年はデジタル化の年と位置づける」と語り、特に消費者に対しサービスを強化する考えを示した。LHは現在、「予約」「旅行体験」「機内(オンボード)」「サポート」の4項目で、16のデジタルサービスに向けた取り組みを進めているところ。
ブンケンブルク氏はLHが有するビッグデータの分析により、個々の乗客のニーズに合ったサービスを適切なタイミングで提供する「Smileプロジェクト」について説明。取り組みの具体例として、エコノミークラスの乗客にプレミアムエコノミークラスへのアップグレードを提案する、乗客が早めに空港に到着した際に、空き状況を確認した上でラウンジパスの購入をメールで促す、などのサービスを挙げた。
LHとオーストリア航空(OS)の2社については、長距離線の機内で提供しているインターネット接続サービスを、欧州などへの短・中期距離線でも提供する計画を説明。18年半ばまでにエアバスA320型機の全機で提供を開始するほか、ユーロウィングス(EW)でも今年3月末からサービスを開始する計画という。
そのほかにブンケンブルク氏は、LHグループの東京オフィス内に、LHとLXのコールセンターを新設したことを発表した。これまでは日本国内からの問い合わせはオーストラリアのメルボルンで受け付けていたが、4月からはすべて東京で対応する予定。同氏は「営業との情報共有が可能になり、日本市場に最高のサービスを提供できる」と語った。
▽エティハドGと関係強化、コードシェア拡充や機内食提供など
同氏は、ドイチェ・ルフトハンザAG(ルフトハンザ・グループ)とエティハド・アビエーション・グループがこのほど、パートナーシップを強化したことも報告。すでに2月1日からエティハド航空(EY)の運航するアブダビ/フランクフルト、ミュンヘン線にLH便名を付与しており、政府の認可を受け次第、LHが運航するフランクフルト/リオデジャネイロ、ボゴタ線でもコードシェアをおこなう予定であることを説明した。
なお、コードシェアによる利便性を高めるため、EYはフランクフルトとミュンヘンの使用ターミナルを、それぞれLHと同じターミナルに変更する予定。フランクフルトではターミナル1へ、ミュンヘンではターミナル2に移転する。また、両社はこのほど1億米ドル規模のケータリング契約を締結しており、LHは4年間にわたり、世界の16都市でEYにケータリングサービスを提供する。