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ウィラー、「旅×食×地域」の研究組織設立、人材育成も

  • 2017年1月23日

「MARUNOUCHI TRAVEL LAB」の店舗  ウィラーコーポレーションはこのほど、「旅×食×地域」をキーワードに日本の観光スタイルを研究し、新たなビジネスモデルを創造するための組織「MARUNOUCHI TRAVEL LAB」を設立した。各分野の専門家を集めてガストロノミーツーリズムの企画、実行、検証、改善までを自治体や企業とともにおこなうもので、設立にあわせて東京の有楽町駅前に店舗を開設。同組織のショールーム的な位置付けで、日本酒の試飲体験など、自治体や企業のプロモーションをおこなう。

発表会の様子。(右から3番目)代表取締役の村瀬氏  設立に先立ち開催した記者発表会では、ウィラーグループを統括するウィラーアライアンスで代表取締役を務める村瀬茂高氏が、研究組織の概要などを説明。村瀬氏は開設の背景について「日本は各地域を訪れるための鍵となる食に恵まれているが、地域によっては移動が困難なところがある」と述べ、高速バスなどの事業で培ってきたノウハウを活かして、新たな市場を創造・提案する考えを示した。

 今後は、副数軒のバルを飲み歩く「バルホッピング」など、海外で親しまれている文化を取り込み、日本独自のスタイルの確立に向けた検証や、旅行商品の提案を実施する。取り組みの第1弾としては、このほど日帰りのモニターツアー「MARUNOUCHI Bar Hopping」の販売を開始。利酒師などの専門家がナビゲーターとなり有楽町エリアの飲食店を食べ歩くツアーで、「日本酒コース」と「肉コース」の2種類を用意した。

 設定期間は2月から4月までで、料金は日本酒コースが6000円、肉コースが9000円。同社はツアーを3ヶ月間実施した後、参加者からのアンケートをもとに検証をおこない、今後の商品企画に活かすという。

 そのほか、2階建てのレストランバスを活用して地方の魅力を伝える商品の開発や、「ビアツーリズム」のプロデュースなどもおこなう。ビアツーリズムに関しては、3月1日からキリングループなどの企業からなる「地域創生トレーニングセンタープロジェクト運営委員会」との連携による取り組みを開始するという。

 また、地域の魅力あるコンテンツの知識を持つ「ウィラーナビゲーター」の育成と、ナビゲーターが案内する旅行商品の開発・販売もおこなう。ナビゲーターの育成については、大手町・丸の内・有楽町エリアの街づくりを推進する一般社団法人のエコッツェリア協会と連携。訪日外国人を案内できる人材を育てるための「地域ナビゲータースクール」を4月を目途に開校する予定で、まずは2月から3月にかけて全4回のプレクラスを開講するという。

 地域ナビゲータースクールでは、座学やフィールドワークなどで構成するカリキュラムを2、3ヶ月かけて実施。卒業生のうち希望者にはウィラーナビゲーターとしての登録テストを実施し、合格者を登録する。その後、MARUNOUCHI TRAVEL LABにインバウンドツアーの依頼がきた際に、各登録者にガイドの打診をおこなうという。