伊トスカーナ、東京ドームでピサの斜塔アピール-関係者が来日
トスカーナ州観光促進局とピサ商工会議所は11月10日、イタリア政府観光局(ENIT)との共催で、日伊国交150周年記念の観光促進イベント「ピサの斜塔・イン東京」の記者発表会を開催した。同イベントは東京ドームシティが同日から17年2月19日まで実施する冬のイルミネーションにあわせて、ピサ県産の石を使用して制作した25分の1スケールのピサの斜塔を展示するほか、ピサの斜塔のフォトコンテストなどを実施するもの。駐日イタリア公使参事官ロレンツォ・モリーニ氏は「国のシンボルであるピサの斜塔を初めて日本に持ってきた。これを機にイタリア訪問につながることを期待する」と述べた。
トスカーナ観光促進局代表のマルタ・ヤバローネ氏は、2015年のトスカーナ州への日本人観光客の延べ宿泊数が42万泊、訪問者数が20万人に伸びていることを説明。「日本は重要なマーケット」と述べた上で、「フード&ワイン、ハイキングのような素材も提案していきたい」と話した。
記者発表会前には旅行業界向けの観光セミナーとワークショップを開催。トスカーナ州からはツアーオペレーター、ホテル、アグリツーリズム、リムジンの関係団体が、日本からは旅行会社の担当者50名以上が参加した。
旅行業界向けのセミナーでプレゼンテーションをおこなったフィレンツェ・ピサ県公認ガイドの山本雅野氏と河崎真里氏は、現在の日本人観光客について「ツアーの催行数が減り、1グループの参加人数が10名を切ることもあるが、落ち込みは一時的なもの」との見方を示した。近年はフィレンツェなど都市を周るツアーが多いものの、今後は「中世の小さな町モンテリッジオーニや世界遺産のサン・ジミニャーノ、最近整備された巡礼街道」など、トスカーナ州内に数多く存在する見どころを訴求していく考えだ。
そのほかには、カタール航空(QR)から日本支社長の宮本慎二氏が挨拶。QRはミラノ、ローマ、ベネチアに続くイタリア4都市目として、8月2日からドーハ/ピサ線をデイリー運航しているが、今後は「建設中のフィレンツェ空港第2滑走路の完成時期に合わせて、就航を検討する」ことを明らかにした。