日系2社、16年上期国内線旅客は0.1%減、利用率は増加
全日空(NH)と日本航空(JL)の2016年度上期(4月~9月)の運航実績で、2社の国内線旅客数の合計は前年比0.1%減の3549万684人だった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)が1.4%減だったのに対し、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は0.1%減で、利用率は0.9ポイント増の65.6%となった。
企業別では、NHの旅客数は0.4%減の1935万9748人だった。ASKは1.0%減だったところ、RPKは0.1%増となり、利用率は0.7ポイント増の64.1%に。一方、JLの旅客数は0.3%増の1613万936人と増加。ASKは2.1%減、RPKは0.4%減となり、利用率は1.2ポイント増の68.0%となった。
各社の路線別旅客数では、NHは羽田/新千歳線が最も多く、2.3%減の183万4697人。次いで、羽田/福岡線が1.5%減の156万6115人、羽田/伊丹線が前年並みの133万9415人、羽田/那覇線が6.8%増の122万335人と続き、上位6位を羽田線が占めた。
旅客数の伸び率が最も高かったのは、座席供給量を83.5%増やした仙台/新千歳線で、78.1%増の10万7271人。以下は関空/宮古線が59.3%増の4万7315人、伊丹/函館線が55.8%増の5万2740人と続いた。
利用率が最も高かったのは成田/伊丹線で87.2%。次いで羽田/宮古線が85.8%、中部/那覇線が78.7%となった。
JLの路線別旅客数は、上位4位がNHと同様の結果となった。1位は羽田/新千歳線で4.5%減の155万2052人。2位以下は羽田/福岡線が3.3%減の138万5842人、羽田/伊丹線が3.8%減の119万1575人、羽田/那覇線が0.3%減の116万6885人と続いた。
旅客数の伸び率が最も高かったのは福岡/鹿児島線。九州地震の影響で臨時便を増やし、提供座席数が124.0%増と大きく伸長したことで、旅客数も180.5%増の3万7046人となった。次いで、羽田/関空線が43.7%増の12万1232人、伊丹/松本線が30.3%増の2925人となった。
利用率が最も高かったのは那覇/与論線で11.5ポイント増の87.7%。利用率が8割を上回ったのは5路線で、那覇/岡山線が0.1ポイント増の85.7%、羽田/宮古線が1.6ポイント減の83.6%、伊丹/函館線が13.8ポイント増の82.6%、羽田/久米島線が2.0ポイント減の81.1%増だった。
利用率の伸び率は、伊丹/函館線が13.8ポイント増の82.6%と最も高かった。このほか、伊丹/松本線が12.9ポイント増の62.1%、福岡/鹿児島線が12.7ポイント増の62.9%となった。
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