メキシコ・オアハカ郊外、「イスモ地方」ご紹介
イスモ(Istmo)とは、スペイン語で地峡の意味があります。
メキシコの国土の中でも一番幅が狭くなっている場所をテワンテペック地峡といい、イスモ地方があるところです。かつてはこの地峡に太平洋と大西洋を結ぶ運河の計画もありました。
イスモ地方は低地のため、気候は高温多湿、海から海へ吹き抜ける風が強烈です。
また海が近いため、海産物、特に塩の供給地として先スペイン時代よりその名を知られておりました。
現在のイスモは、美しい民族衣装とムシェの地方として有名です。
色とりどりの大柄の花の刺繍を施した美しいウィピルとスカートの民族衣装は、あのフリーダ・カーロが好んで着たことでも知られ、今やメキシコを代表する民族衣装となっています。
美しくて強い女性はイスモの象徴です。市場を取り仕切るのは女性たち。女性の活気に満ちている地方です。
そして、イスモの女性といえば、ムシェ(Muxhe)。ムシェとは「男性の体を持った女性」のこと。
この地方では、スペイン人が来る前からムシェがコミュニティの一員として差別されることなく受け入れられてきました。
この地方のお祭りはベラ「Vela」(=ろうそくのこと)といい、文字通りろうそくを奉納するお祭り。11月にはイスモの中心都市・フチタン(Juchitan)にて1万人規模のムシェのベラ祭が開かれます。
イスモ地方のみならず、メキシコ全土、あるいは世界中からこの日のために着飾ったムシェ達が踊り騒ぐベラ祭はとても開放的でポジティブ。一見の価値ありです。
この時期にご旅行をご予定の方は、是非ご覧ください。