KDDI、海外旅行に「バーチャル観光」、VR機器へ生中継
KDDIは10月20日、ナビタイムジャパンと共同で、ヴァーチャル・リアリティ(VR)を活用した海外旅行サービス「SYNC TRAVEL」の販売を開始した。KDDIが2014年から「遠く離れた心をつなぐ」をコンセプトとして実施するプログラム「SYNC PROJECT」の一環としておこなうもので、テーマは「世界旅行を、もっと自由に。」。通信と360度映像のVRを活用して、現地ガイドがリアルタイムで撮影する映像をVR機器で視聴することで、日本にいる利用者が海外旅行を体感できるようにする。
同日に開催した記者発表会で、KDDIデジタルマーケティング部部長の塚本陽一氏は、「既存のコンテンツを提供するVRは多くあるが、SYNC TRAVELは通信も活用するため、リアルタイムの旅行を利用者に提供できる」と説明。ガイドと利用者は小型カメラを使用して通信するため、現地の人とのコミュニケーションやショッピング、写真撮影なども楽しめるという。塚本氏は「一方通行ではなく、双方向のやり取りができる」と利点を強調した。
同サービスはまず、11月3日と4日の12時から21時まで東京・表参道の特設会場で提供する。旅行先はロンドン、バンコク、シドニーで、1回の所要時間は約15分。1組最大2名とし、1組あたり1980円で販売する。販売はナビタイムジャパンが運営する「NAVITIME トラベル」内の特設ページで、10月20日から26日まで実施。ナビタイムジャパンメディア事業部事業部長の毛塚大輔氏は「サービスを利用して現地の雰囲気を楽しむことで、実際に旅行に行きたいと思う人いるだろう。そのような人にはNAVITIME トラベルを活用して、旅行に行ってもらいたい」と期待を示した。
募集定員は、1日14組の計28組。利用者には、サービスを体験した数日後に利用したVR映像と、紙で作られたVRゴーグル「ハコスコ」、VRで購入した土産物を郵送する。塚本氏によると、今後の方針については「11月3日と4日に利用していただいた方の反応を見て決めていく」という。