ハワイ、17年から新キャンペーン、キャラクターは「ひと休み」
(ホノルル発:人長紘子) ハワイ州観光局(HTJ)は、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)がホノルルで開催中の「ハワイ・ツーリズム・カンファレンス」で、2017年から新たなキャンペーンを実施することを発表した。HTJ局長のエリック高畑氏は日本市場の観光戦略に関するプレゼンテーションで、HTJがここ数年は3世代向けに「ウルトラマン」や「妖怪ウォッチ」などキャラクターを使用したキャンペーンを実施してきたことを説明。その上で「新たなキャンペーンではキャラクターの使用はひと休みし、『ご褒美としてのハワイ旅行』を訴求する」と語った。
HTJによると、新たなキャンペーンのターゲットは3世代、カップル、シニア、同僚。特設サイトを開設するほか、プロモーション動画を制作して、記念日や卒業などをきっかけに自身への「ご褒美」としてハワイ旅行を提案するという。現在実施中の働く女性を対象としたキャンペーン「有休ハワイ」や、旅行会社とも連携する考えで、詳細は追って発表する予定だ。
高畑氏はそのほか、東京に本社を置くログバーが開発したウェアラブル翻訳機「ili(イリー)」を、HTJの公認商品に認定したことも発表した。イリーは発した言葉をその場で即時翻訳する携帯用機器で、同社は今後、ハワイでイリーのレンタルサービスなどを開始し、HTJが事業をサポートするという。高畑氏は「導入により、言葉が分からなくてもさまざまな体験ができるようになる。旅行者のニーズをキャッチして、満足度も向上させることができる」と期待を示した。導入についての詳細は来春に発表する予定。
現在開催中の「ハワイ・ツーリズム・カンファレンス」は、世界のハワイ旅行関係者を対象とした年次総会。今年は「Transforming Tourism Together(変化する観光業界への一体化戦略)」をテーマに、各市場における戦略の発表や、ディスカッションなどを実施している。詳細は後日掲載予定。