3年目のEXPOが盛大に開幕、田川氏「質量ともに世界を代表」
今年で3回目となる国内最大の旅行博覧会「ツーリズムEXPOジャパン2016」が9月22日に開幕し、東京の日本橋で開会式が開催された。主催者側からは日本観光振興協会会長(日観振)の山口範雄氏と日本旅行業協会(JATA)会長の田川博己氏が出席したほか、来賓として国土交通大臣の石井啓一氏、観光庁長官の田村明比古氏、世界観光機関(UNWTO)事務局長のタレブ・リファイ氏などが出席。来日した海外の観光大臣などとともに、25日まで繰り広げられるイベントの成功を祈念した。
実行委員長を務めるJATA会長の田川博己氏は冒頭の挨拶で、今回は140の国と地域と47都道府県から出展者が集まったことを報告。「ホップ・ステップ・ジャンプの3年目にして、質量ともに世界を代表する大きなイベントになった」とこれまでの成長をアピールした。また、先ごろリオデジャネイロオリンピックが終了し、東京が五輪旗を引き継いだことについて述べ、「これからの4年間で観光大国を実現し、日本ブランドを世界に発信する。黄金のチャンスの時期が到来した」と強調。今後もイベントのさらなる成長をめざす考えを示した。
今年からの新たな試みとしては、観光庁・文化庁・スポーツ庁の3庁の協力のもと、9月21日から「ジャパン・トラベル・マンス」を開始して、日本の文化やイベント、伝統的な祭りなどの情報発信強化を開始したことを説明。また、来年以降は訪日旅行を中心に商談会をさらに強化するなど新たなステージに踏み出す考えも示し、「今後も大いなる進化を続ける。観光大国から観光先進国へと成長するためのイベントにする」と宣言した。
来賓として祝辞を述べた国土交通大臣の石井啓一氏は「政府がめざす観光先進国の実現のためには、インバウンドだけでなく双方向の交流が重要。ツーリズムEXPOジャパンの開催はその促進に大きく寄与する」と評価。また、「世界最大級の旅の祭典に育ってきたツーリズムEXPOにより、九州や東北の観光復興、高齢者などが旅を楽しめる環境作りが進むことを期待する」と要望した。
そのほかには、8月に東京都知事に就任した小池百合子氏が祝辞を寄せ、会の成功を祈念。あわせて「4年後の東京オリンピック・パラリンピック大会は、世界の人々に東京と日本各地の魅力を知っていただける良い機会」とアピールした。
その後は田川氏と30名超の来賓によるテープカットを実施。組織委員長を務める山口氏の開会宣言とともに、各氏がテープにはさみを入れた。また、開会式の終了後には今年で第2回目となる「ジャパン・ツーリズム・アワード」の表彰式を開催。大賞に輝いた飛騨高山国際誘客協議会などに賞状などを授与した。22日夜には業界関係者と一般人を対象に、日本橋でイベント「JAPAN NIGHT」を開催する予定。
「ツーリズムEXPOジャパン2016」には140の国と地域と47都道府県から、前回を上回る1181の企業・団体が1662小間を出展。「旅は変える。人生を。世界を。」をテーマに、東京ビッグサイト東展示棟の6ホールをメイン会場として、展示会、商談会、フォーラム、各種イベントなどを実施する。来場者数の目標は過去最高の18万5000人。21日から23日にかけては日本政府観光局(JNTO)も、東京ビッグサイトで「VISIT JAPANトラベル&MICEマート(VJTM)」を開催する。