国交省、「手ぶら観光カウンター」補助金で2次募集、35件目標
国土交通省はこのほど、空港や駅、商業施設などで荷物の一時預かりや配送をおこなう「手ぶら観光カウンター」について、整備や機能強化をおこなう民間事業者などを対象とする補助金の2次募集を開始した。6月から7月にかけて実施した1次募集に続くもので、「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費補助金」を活用。カウンターのネットワークを形成し、訪日外国人旅行者に地方への訪問や消費の拡大を促すことが目的で、集荷場や多言語案内標識の整備費用などを最大で3分の1まで支援する。
同省によると2次募集の決定は、1次募集の応募件数が30件と想定よりも少なかったことを受けたもので、今回の目標は35件。応募要領などについて変更はないが、前回の応募で1ヶ月間と定めていた受付期間については、事業者から「社内での調整が間に合わず応募期間を過ぎてしまった」などの声が寄せられたため、今回は1ヶ月半に延長して9月30日までとした。
あわせて、8月下旬から9月上旬にかけて、全国10ヶ所の地方運輸局で新たに同制度に関する説明会を開催。観光庁が所管する外国人観光案内所への補助制度の説明会と合同でおこなうもので、制度の周知をはかりさらなる応募を促す。
募集対象となるのは、国交省が16年度中に配送日数や対応言語などの要件を満たしたと認定し、「手ぶら観光共通ロゴマーク」の掲出を許可した民間事業者や地方公共団体などで、認定見込みの場合も含む。補助金を希望する事業者などは要望書、見積書、補助金額算出のための資料などをカウンターの最寄りの地方運輸局に提出する。
政府は「明日の日本を支える観光ビジョン」において、今年度末までにカウンター数を昨年度末の80ヶ所から倍増させる目標を定めたところ。同省によると、7月26日時点の全国のカウンター数は93ヶ所で、認定見込みのカウンターなどもあわせると120ヶ所にのぼるという。15年度の補正予算では、同補助金に総額80億円を充てており、外国人観光案内所や宿泊事業者の施設整備とあわせて振り分ける予定。