エースJTB、下期は設定期間を5月まで延長、早期予約を獲得
JTB国内旅行企画は7月15日から、エースJTBの2016年度下期商品の販売を開始する。旗艦商品である赤パンフレット掲載商品については、これまでは10月1日から翌年3月31日までとしていた設定期間を5月31日まで延長し、ゴールデンウィークなどの早期予約を取り込む。方面別では、九州方面をJTBグループの全社キャンペーン「日本の旬」の対象エリアとして注力し、観光による復興支援を実施する。人気の高い沖縄については、新たな過ごし方として「夜型観光プラン」を提案する商品などを販売する。目標人数などは公表していない。
九州については「日本の魅力再発見」をテーマに、「世界遺産」「温泉」「味覚・グルメ」「歴史・伝統文化」などにスポットをあてる。世界遺産については屋久島などに加えて、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」などの世界遺産登録候補を見学できるプランを設定。「軍艦島上陸周遊クルーズ」など、通常は入れない場所を訪れる特別プランも用意した。
温泉については「温泉アナリスト」などが選んだ「九州八十八湯」のうち、約40ヶ所の温泉で利用できるチケットを提供するプランなどを設定。グルメに関しては、大分県の関アジや長崎県のタイ、佐賀県のイカ、鹿児島県の黒豚など、各地の食材を夕食で楽しめるプランなどを設けた。伝統文化に関しては、有田焼の陶芸体験や大島紬の組み紐体験などができるオプショナルプラン「匠 KYUSHU」を用意した。
沖縄については、上期に提案した「リゾートホテル滞在型」の商品を「観光周遊型」に変更。ライトアップされた夜の古宇利島オーシャンタワーを訪れ、星空を楽しむ「古宇利島 星空タワー」や、開館直後の一般客が少ない時間帯に美ら海水族館を見学する「『沖縄美ら海水族館』オリジナルガイドツアー」などのオプショナルプランのほか、那覇から日帰りで行ける離島を訪れる個人型フリープラン「おもしろ発見那覇」などを新たに用意した。
また、現地発着の添乗員同行商品「沖縄 添乗員付プラン」では、通常は添乗員付き商品の設定がほとんどない西表島の船浮やパナリ島、黒島を訪れるコースなど新たに6コースを設定。全9コースを提供する。
そのほか、東京ディズニーリゾートの関連商品では引き続き、宿泊施設での「らくらくチェックイン」や「朝食優先席」をはじめとするさまざまなサービスを提供。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)関連商品では、開園の15分前に入場できる「アーリー・パークイン」のほか、1名2000円の追加代金で「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」への入場確約券と、「ザ・フライング・ダイナソー」などのアトラクションの体験時間の予約券が付いてくる「プラス・ワン・パッケージ」を設定した。
同社によると、16年度上期の国内旅行は、北海道新幹線の開業などがあったものの、熊本地震や円高、前年の増加の反動などで14年度並みだったという。下期については九州の復興支援や、開業15周年で盛り上がる東京ディズニーシーとUSJの人気などにより、国内旅行の需要は堅調に推移すると見込んでいる。