厦門航空、日本路線拡充に意欲、以遠需要の獲得も
厦門航空(MF)は6月27日、旅行会社向けに「日本就航1周年セミナー」を開催した。MFは2004年に関空/厦門線を開設し、日本に初就航した後、リーマンショックなどの影響を受けて09年から同路線を運休。昨年3月に週3便で復便している。終了後に記者団の取材に応えたMF日本支社長の馬俊杰(マ・シュンケツ)氏は、関空線の再開以降の約1年間に関空/福州線、成田/厦門、福州線をそれぞれ新規就航したことを説明。「短期間に4路線を就航できたので、今後は日本国内での認知度向上をはかりたい」と語るとともに、さらなる路線拡充にも意欲を示した。
馬氏によると、日本路線の需要は各路線ともに中国発が8割を占める。搭乗率は中国の休暇にあたる1月から2月、7月から10月までは平均で8割を超え、それ以外の月も7割以上を維持しているという。馬氏は日本発の需要獲得について、「円高になってきてはいるものの、なかなか難しい」と述べ、その上で今後は、訪中需要以外に第三国への乗継需要の獲得に注力するとした。
馬氏は「福州線は在日中国人などの帰郷需要に支えられて堅調だが、厦門線は全日空(NH)が成田から午前便を運航していることなどもあり、若干劣る」と述べ、特に厦門線の以遠需要を獲得したい考えを示した。MFは6月30日には厦門/メルボルン線に就航するほか、9月にはホーチミン線、17年にはパリ線の開設なども予定。日本人旅行者だけでなく、訪日外国人旅行者の需要も取り込む考えだ。
MFは16年から20年にかけて「第13次5ヶ年計画」として、年間旅客数5000万人、営業収益500億人民元などの目標を掲げているところ。馬氏は今後の5年間の日本市場での展開について、「訪日中国人旅行者の急増にともない日本への航空会社の就航も増えているが、MFは安定的・継続的な経営に向けた路線計画を進めたい」と説明。一方で、「厦門や福州以外の都市からも、日本に就航する可能性を検討していきたい」と意欲を示した。