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フランクフルト、周遊拠点としての利便性をアピール

  • 2016年6月23日

フランクフルト観光局のビショフ氏  フランクフルト観光局からマーケティング・ディレクターのジャスミン・ビショフ氏が来日し、このほど本誌のインタビューに応えた。同氏は日本が米国、英国、中国、アラブ湾岸諸国に次ぐ5番目の市場であることを説明。「日本はフランクフルトにとって重要な市場であり続けている」と語り、日本市場での取り組みを強化していく方針を示した。今回はフランクフルト観光局として単独で来日しており、旅行会社各社を周り、旅行者のニーズのヒアリングなどをおこなったという。

 日本市場に対しては、フランクフルトを周遊旅行の拠点と位置づけ、周辺の観光地域との組み合わせを訴求することで、滞在日数の増加をめざす。ビショフ氏は、フランクフルトの周辺にはリューデスハイム、ハイデルベルクなどの都市があることを紹介。ドイツ鉄道の特急列車「インターシティ」で北西に1時間の距離には世界文化遺産のケルン大聖堂のあるケルンもあり、「フランクフルトを日帰り旅行の拠点にすれば周遊しやすい」と強調した。

 このほか、フランクフルトならではの体験も訴求していく。同氏はフェルメールの絵画があるシュテーデル美術館や、ゲーテの生家などの文化的な素材を紹介するとともに、同都市ならではの食の魅力として、アップルワインをアピールしていく考えを示した。

 同局によれば、フランクフルトの2015年の日本人宿泊数は前年比3.7%増の17万7561泊。16年は昨年11月にパリで発生した同時多発テロで落ち込みを見せており、先の予約の入りも鈍いという。

 これらの状況を踏まえてビショフ氏は、旅行会社に対してフランクフルトの安全性をアピールしたい考えを示した。フランクフルトでは現在、空港やレーマー広場などの人が集まる場所の警備を強化しており、昨年11月末から12月にかけて実施したクリスマス・マーケットでも、警備員の数を例年の約10倍に増強したという。