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奈良・野迫川村に提言書 近畿観光まちアド会議

 近畿運輸局が実施する近畿観光まちづくりアドバイザリー会議(吉兼秀夫座長=阪南大学観光学部教授)が2015年度の重点支援地域に選んでいた奈良県野迫川村に観光まちづくりへの提言書を交付した。5月13日、近畿運輸局観光部の福西謙部長から、野迫川村の角谷喜一郎村長に手渡された。

 会議は、近畿運輸局と近畿整備局が事務局を務め旅行会社や鉄道会社、観光関連団体など13人の委員で構成。06年度から、近畿2府4県各地でマーケティングの視点から観光まちづくりへの方策を提言している。

 15年度重点支援地域の野迫川村は奈良県南西部に位置し、和歌山県の高野町に隣接する。人口は約450人。村の南北を熊野古道・小辺路が村を縦断し、高野山と同時期に弘法大師が開創した立里荒神社などのほか、雲海や星空の観察スポットとしてもマニアの間では知られている。

 提言書は、村の資源を組み合わせてコンテンツ化やプロモーションの方向性を示し、住民や村外の出身者なども含めて観光まちづくりの担い手を養成しようと呼びかけている。

 角谷村長は「提言書に『まずはやってみよう』と書かれている通り、一歩ずつ進み、一つでも実現できるように村の皆で取り組んでいく」と観光まちづくりへの決意を示した。

 福西部長は「我々も提言書で終わりだと思っていない。支援するところは支援し、村長のリーダーシップに期待している」とエールを送った。

 (16/06/01)


情報提供:トラベルニュース社