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カナダ各州、相互の協力体制を強化-RVC2016(2)

  • 2016年5月19日

州や準州が強みを生かして新ルート開発
冬の需要喚起も

ノースウエスト準州
バンクーバーやホワイトホース、オタワとの周遊を提案

ノースウエスト準州観光局日本オフィスの田中映子氏  ノースウエスト準州観光局では、オーロラを中心に他州とのコラボレーションを強化していく。アルバータ州のカルガリーとの組み合わせのほか、ユーコン準州のホワイトホースに拠点を置くエア・ノース(4N)の路線が拡充する機会をとらえて、バンクーバーやホワイトホース、イエローナイフとのコンビネーションや、オタワを組み込んだ周遊などを提案していく。

 同準州では宿泊施設も増加傾向にあり、今夏には146室の「ノバ・ホテル」が、17年9月にはオール・インクルーシブの35室のリゾートロッジ「ソルスティス・ロッジ」がオープンする予定だ。

 同観光局日本オフィスの田中映子氏は「ストーリー重視のキャンペーンを展開していく」とプロモーション方針を説明。ウェブサイトでも現地情報に加えて「記憶に残るストーリー」を紹介することで、オーロラ以外の観光素材についても訴求力を高めていきたい考えだ。


ユーコン準州
夏と秋のアウトドア体験ツアー造成に期待

ユーコン準州観光局日本地区セールス担当の高橋由香氏とマーケティングマネージャーのジェシカ・ルッフェン氏  ユーコン準州観光局では、新たに旅行会社向けにトラベルガイドを制作。冬のオーロラに加えて、夏と秋のアウトドア体験を訴求していく。同観光局日本地区セールス担当の高橋由香氏によれば、季節ごとに5コースのモデルとなる日程を作り、旅行会社に「カナダの大自然を体験できる商品の造成を働きかけていく」という。特に添乗員付きツアーの造成を訴えたい考えで、将来的にはFIT向けにフライ&ドライブも提案していきたい考えだ。

 日本からのゲートウェイとなるBC州のバンクーバーとのコンビネーションについては、航空路線の拡充で日本での座席の仕入れ状況も改善している点を強調。「旅行会社からの反応もいい」ことから、さらに働きかけを強めていく。


ケベック州
民間組織に改編、プロモーション方針は未定

 ケベック州観光局は組織を改編しているところで、同局によればステークホルダーが集まる民間組織として生まれ変わる予定だ。経営体制をはじめとして、組織の概要はまだ固まっておらず、今後のプロモーション方針や強化地域なども未定。日本を含むアジアの担当者もまだ決まっていないという(RVC2016開催時点)。


取材協力:カナダ観光局
取材:山田友樹