ハワイ、初の現地商談会「Hawaii Summit」開幕、日本から110名
(ホノルル発:人長紘子)ハワイ州ホノルルのハワイコンベンションセンターで現地時間の4月12日、ハワイ州観光局(HTJ)が主催する旅行会社と現地のサプライヤーを対象とした商談会「Hawaii Summit2016」が開幕した。開催は今回が初めてで、現地からは63社のサプライヤーが出展。日本からは旅行会社やメディアなど110名が参加している。
開会の挨拶をおこなったハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)プレジデント兼CEOのジョージ・シゲティ氏は、主催者のHTJと参加者に謝意を示すとともに「初めての開催にとても興奮している」とコメント。日本から参加している旅行会社に対しては、「アロハスピリットや春の気候、透き通った海をぜひ楽しんで欲しい」と呼びかけた。
続いて登壇したHTA最高執行責任者のランディ・ボルディモア氏は、2015年の日本人訪問者数が全体の18%を占める149万9167人となり、米国以外からの訪問者数としては引き続き1位だったことを説明。「ハワイにとって日本は、とても重要なマーケット」と改めて強調し、「今回のサミットで最も大切なことは、日本の皆様にハワイの魅力を直接体感してもらうこと」と話した。
また、HTJ局長のエリック高畑氏も登壇し、日本市場について説明。15年の日本人訪問者数は0.8%減と微減したものの、「日本人出国者数が4.1%減となったなかで、数を維持することができた」との見方を示した。HTJは20年までに、日本人出国者数に占めるハワイへの訪問者数の割合を10%まで引き上げることを目標に設定。16年1月においては出国者数の9.3%に留まっていることから、「10%まで引き上げるためには、みなさまのサポートが必要」と協力を呼びかけた。
このほか高畑氏は、同月の方面別の日本人出国者数を前年比で見ると、ハワイが6.4%増だったのに対し、香港は11.3%増、ベトナムは10.8%増、台湾は17.7%増と2桁増加した旨を説明。そのため、今後はこれらの地域を「競合デスティネーション」と位置づけ、ハワイの伸び率をさらに加速させたい考えを示した。
本誌の取材に応じた高畑氏は、今回の商談会を開催した理由として「旅行会社が商品造成をおこなう際に現地の意見を取り入れることで、商品の質をより向上させてほしい」と説明。そのため、新たな商品造成をおこなうこの時期にあわせて開催したという。また、「大手サプライヤーは日本へ訪問する機会も多いが、予算の関係で訪日が難しいサプライヤーもたくさんいる」と話し、これらのサプライヤーと日本の旅行会社の商談の場を設けることで、新たなビジネスチャンスを創出し、ハワイ旅行のさらなる活性化をはかりたいとした。「Hawaii Summit」は、今後も年間行事として継続させたいという。
初日は商談会に加えて、エイチ・アイ・エス(HIS)代表取締役社長の平林朗氏とジェイティービー(JTB)グループ本社執行役員グローバル事業本部長の井上聡氏、楽天執行役員トラベル事業長の山本考伸氏によるパネルディスカッションを実施。そのほか、ホノルルを拠点にウェブマーケティング事業などを手がけるピースコネクトメディアのCEOの藤井雅俊氏が基調講演をおこなった。商談会は13日も開催され、14日と15日にはオアフ島と隣島での研修ツアーが実施される。
※パネルディスカッションと基調講演、研修ツアーの詳細は後日掲載予定