名鉄観光、15年度旅行取扱高は903億円、国内団体が堅調
名鉄観光サービスの2015年度決算(15年1月1日~12月31日)で、旅行部門の税込取扱高は前年比0.6%増の902億5800万円となった。営業収益は前年並みの116億400万円、販売原価を差し引いた売上総利益は0.3%増の99億6800万円だった。
海外旅行については、営業収益が7.6%減の19億3600万円で、売上総利益は7.8%減の16億9000万円。同社では、円安基調や国際情勢の不安、テロなどが影響したとの見方を示している。取扱人員は16.0%減の7万9000人となった。
一方、国内旅行に関しては、営業収益が1.7%増の96億6800万円、売上総利益は2.2%増の82億7900万円とそれぞれ前年を上回った。同社が「重点団体」と位置づける教育旅行、スポーツ旅行、宗教旅行、MICEなどが堅調に推移したほか、海外旅行の需要が国内旅行にシフトしているという。宿泊取扱人員は約2%減の181万3000人だった。
そのほか、訪日外国人旅行者の取扱高は21.8%増の16億8900万円と大きく増加。インターネットによる取扱高は1.4%増の68億100万円となった。
経費面では、人件費と固定費が前年から増加し、販売費は前年並みで推移した。貨物部門を含めた総取扱高は0.7%増の1164億9900万円と微増。営業収益は1.5%減の174億7600万円、営業利益は51.1%減の2億5600万円、経常利益は40.1%減の4億3100万円、当期純利益は30.7%減の3億900万円となった。
なお、名古屋鉄道の連結子会社である名鉄トラベルUSAや名鉄エクスプレスUSAなどの4社は、いずれも黒字となった。