旧青森グランドホテルが破産開始決定、負債23.8億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、青森市で「青森グランドホテル」を経営していたAGH(旧社名:青森グランドホテル)は1月6日、青森地方裁判所から破産開始決定を受けた。負債総額は約23億7800万円。破産管財人には石岡法律事務所の石岡隆司弁護士が選任された。
同社は青森駅前で、宴会施設やレストランを備えた同ホテルを運営。立地の良さなどから1992年7月期の売上高は約21億円を計上したが、以降は近隣でビジネスホテルの開業が相次ぎ、2004年7月期には売上高が10億円以下へと減少した。その後も経営のスリム化をはかったものの、09年7月期の売上高は約7億5000万円にとどまり、10年には京都市の都ホールディングと包括的業務提携を締結。同社をスポンサー企業として再建をはかるために民事再生法の適用を申請した。
再生手続は13年10月に完了したが業績は回復せず、14年3月には大口債権者が差し押さえた同ホテルを、同市の医療法人が新たな病院用地として競売で購入。同年8月末にはホテル営業を終了し、10月には商号を青森グランドホテルからAGHに変更して今回の措置となった。