エジプト、カイロ、ギザ、サッカラの状況について(1、20現在)

  • 2016年1月25日

 2016年1月20日(火)、エジプトにおいて日本人マーケットに携わる旅行関連業者からなる「エジプト日本旅行業連盟」(JTUE: Japanese Travel Union of Egypt)の7社にて、カイロ、ギザ、サッカラの定例視察を実施いたしました。

 ここ数日、砂嵐が強かったり、急激に気温が下がったりの不安定な気候でしたが、この日は過ごしやすい観光日和の一日でした。この日の観光地の様子をご報告いたします。

 皆様に現地の状況を理解していただくための助けになれば幸いです。

■ エジプト考古学博物館 --- 午前09:00
昨年2015年12月から2016年1月07日までの間、博物館内の写真撮影が無料で許可されておりました。その後はカメラチケットが導入されるという公式発表がありましたが、この日に確認したところ「現時点ではいつ導入れるかはわからない」と回答があり、結局この日は館内での写真撮影はできませんでした。

 館内では、2つの日本人グループを含む観光客と一緒になりました。

 なお、出口正面には小さいお土産コーナーが出来ておりました。

 また、昨年2015年5月から始まった「旧政権与党ビル」の解体工事は、ほとんど完了したようで、博物館の中庭の景色からはもうすっかり消えています。跡地は緑地公園になる予定です。

■ ギザのピラミッド --- 午前10:30
メナハウス前の検問所では、1台ずつ入念に検査が行われておりました。

 私たちの車も車内を覗き込まれ、聞き取りもされました。

 なお、検問方法はいつも同じではなく、しばしば変更しているようです。

 ピラミッド入場門では、バスに積み込んだ荷物の検査は継続して行われており、スーツケースを持って入場していく観光客を見ました。

■ サッカラ --- 13:00
20年前に発見されてから先月初公開となった少年王ツタンカーメンの乳母「マヤの墓」を視察いたしました。墓所はサッカラエリアに入ってすぐのところにあります。

 マヤはツタンカーメンの姉・メリトアテンと同一人物である可能性があるといわれ、壁画には幼いツタンカーメンを膝に乗せたマヤの姿が描かれています。壁画に残されたヒエログリフの中には、ツタンカーメンのカルトゥーシュをいくつも見ることができます。

 墓は入口からまっすぐ伸びる3つの部屋からなり、奥の部屋の地下部分には埋葬室があります(非公開)。

 ルクソール西岸、王家の谷のツタンカーメンの墓の壁の内部に秘密の部屋が存在することが判明し、今年はツタンカーメンのビッグイヤーになるといわれており、この乳母の墓の公開もそのビッグストーリー関連の一部なのでしょう。今後のストーリー展開が期待されます。

 サッカラの新王国時代の墓の入場券1枚で乳母マヤの墓を含む5つの墓を見学することができます。

 その中のひとつ、高官マヤはツタンカーメンがファラオの時代の役人で、墓は30年前に発見されました。地下にある埋葬室では黄金色に彩色された美しいレリーフを見ることができます。

 階段ピラミッドは現在も修復中。足場が組まれているため、北側部分には行けません。

** 各墓の内部の写真は特別許可を取り、撮影しております。

また、現地1月21日、ギザのマリオテイヤにて、テロの隠れ家に警察が侵入した際に爆発物が爆破し、警官を含む計7名が死亡する事件が発生いたしました。但し、通常の観光では通らない場所ゆえ観光に支障はなく、ギザを含む各観光地は通常通り開いております。


情報提供:エジプト日本旅行業連盟 (JTUE)、日本海外ツアーオペレーター協会