シンガポール航空、成田線にプレエコ導入、出張者に訴求

  • 2016年1月21日

新たに導入されたプレミアムエコノミークラスのシート  シンガポール航空(SQ)は1月17日、成田線に日本路線では初めてプレミアムエコノミークラスを導入した。対象となるのはエアバスA380型機で運航するロサンゼルス/成田/シンガポール線のSQ11便とSQ12便。1月21日に開催したメディア向けの新シート体験会で、SQ日本支社長のデイヴィッド・リム氏は本誌の取材に応え、「導入済みの路線ではお客様から好評を得ており、日本路線でも同様に期待できる」とコメントした。

 SQでは2015年8月から、シンガポール/シドニー線を皮切りに順次プレミアムエコノミークラスを導入しているところ。SQは日本路線として関空、中部、福岡/シンガポール線も運航しているが、成田線以外の導入時期については未定という。

SQ日本支社長のデイヴィッド・リム氏  リム氏によると、プレミアムエコノミークラスのターゲットは、金銭的にビジネスクラスの利用が難しい出張者と、上質を求める旅行者。シート配列は2-4-2で、同クラスではエコノミークラス66席分のスペースにプレミアムエコノミークラス36席分をあてているため、1席あたりのスペースがエコノミークラスに比べて83%広いという。シートピッチは96.5センチメートルで、シート幅は47センチメートルから49.5センチメートル。各席にはカーフレストとフットレストも設けた。

 また、機内エンターテイメントとして、プレミアムエコノミークラスとしては最大級という13.3インチの個人用モニターを設置。このほか、各席にノイズキャンセレーションヘッドホン、電源コンセント、USBポートを用意したほか、ヘッドレスト部分には読書灯を設けた。

 機内サービスでは、機内食のメインをエコノミークラスの2種類から3種類に拡充。デザートはプレミアムエコノミークラス専用のものを提供する。このほか、空港カウンターでプレミアムエコノミークラス専用のチェックインカウンターを設置したほか、受託手荷物についても専用タグを用意し、エコノミークラスに比べて早く荷物を受け取ることができるようにするという。

 運賃は燃油サーチャージや航空保険特別料金などを含めて、ロサンゼルス/成田間が17万9420円から、成田/シンガポール間が14万5400円から。SQによれば、エコノミークラスと比較して約50%高くなるという。