山形、鳥取、石見への羽田枠配分延長、政策コンテストで
国土交通省航空局は、羽田発着枠政策コンテストで発着枠の配分を受けていた山形、鳥取、石見線について、発着枠の配分期間を延長すると発表した。山形線は2016年3月27日から3年間、鳥取、石見線は同日から2年間延長する。
同コンテストは、維持や充実が困難な低需要路線の充実化に向け、地域と航空会社の共同提案を募集し、すぐれた提案に対して発着枠を配分するもの。航空局はコンテストの結果を受け、15年夏ダイヤから16年冬ダイヤまでの期間限定で、山形、鳥取、石見線に1枠ずつ配分しており、これにより山形線は日本航空(JL)を1日2便に、全日空(NH)は鳥取、石見線をそれぞれ1日5便、2便に増便して運航していた。
国土交通省では、12月10日に「羽田発着枠政策コンテストにおける取組の評価検証に係る懇談会」を開催し、有識者による評価を実施。各路線の目標達成の有無や、航空会社と地域の取り組みなどを踏まえ、今後の課題について意見を出し合った。
各路線の実績は、山形線は14年度の座席利用率の目標が70%だったところ、71.9%となった。鳥取線は51.6%の目標に対し55.1%、石見線は57.5%の目標に対し49.8%だった。15年度は4月から10月までの累計で、山形線は目標の70%に対し80.6%、鳥取線は目標の60%に対し61.8%、石見線は目標の56.7%に対し58.8%。石見線は当初の目標は60.8%だったが、10月25日に機材を大型化したことで目標値を変更している。なお、山形線の実績は無償搭乗者を含む数値で、他の2路線は有償搭乗者のみの数値。
有識者の評価では、山形は全委員が「大変優れている」を意味するAを選択。鳥取はAが2つとBが4つ、石見はAが1つとBが5つだった。