マカオ、16年の目標は35万人、仕入環境の改善アピール
マカオ観光局はこのほど、旅行会社や航空会社、メディア向けに「Macau for 2016夕食会」を開催し、本誌の取材に応えた同局日本代表の榊原史博氏は、16年の日本人訪問者数の目標として35万人をめざす考えを示した。同局によると、14年の日本人訪問者数は3.2%増の29万9849人。15年1月から10月までの累計は22万7986万人で、円安などの影響により通年では微減する見込みだ。
榊原氏は夕食会で、16年以降の取り組みについて説明。マカオでは以前から客室不足が問題となっていたが、同氏は訪問者数の大多数を占めていた中国人訪問者が経済成長の鈍化などにより減少しているため「余裕が出てきて予約が取りやすくなってきた」と強調した。宿泊施設は15年にホテルの新規開業が相次いだことから、現在は5つ星だけでも約2万6000室まで増加したという。
榊原氏は、増加する訪日旅行需要に伴う航空座席数の逼迫についても、予約が取りやすくなったと説明。香港と中国からの訪日旅行者数が1月から3月、5月と6月、9月と10月にショルダーシーズンを迎えるため、その時期に合わせて日本市場へのキャンペーンを展開する考えを示した。参加者には「インバウンドの流れと調和したプロモーション活動をおこない、互いの市場を鑑みつつインフラを共有しないといけない時代に入った」と訴え、時代の変化に合わせた対応の必要性を述べた。
そのほか、日本人の海外旅行への関心が薄れている現状について触れ、「『海外旅行へ行くならマカオ』ではなく、『休暇はマカオに行こう』というトレンドを形成しなければ」とし、宿泊日数についても現状の平均2泊3日を2、3年のうちに3泊4日に伸ばしたい考えを示した。今後は東京、大阪、名古屋、福岡の4大都市に加えて、香港への直行便のある地方都市へも重点的にプロモーション活動を進めるという。