訪日クルーズ旅客数100万人達成、博多港で記念式典

  • 2015年12月9日

記念式典の様子。(左から)九州クルーズ振興協議会会長の田中浩二氏、参議院議員の河野義博氏、武田良太氏、福岡市長の高島宗一郎氏、国土交通省政務官の江島潔氏、張一帆さんとその家族2名、コスタ・セレーナ船長のジュリオ・ヴァレストラ氏  国土交通省は12月8日、年間の訪日クルーズ旅客数100万人の達成を記念し、博多港中央埠頭クルーズセンター内で式典を開催した。100万人目は、コスタ・クルーズの「コスタ・セレーナ」による上海発着クルーズで中国の杭州市から訪日した張一帆さんとその家族で、花束と記念品が贈呈された。

 同省では「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」に基づき、2020年の訪日クルーズ旅客数の目標として100万人を掲げ、官民一帯で取り組みを進めてきたところ。13年の旅客数は約17万人、14年は約42万人だった。

 コスタ・クルーズによれば、式典で登壇した福岡市長の高島宗一郎氏は、100万人の訪日クルーズ旅客数のうち、約50万人が博多港の入港者であることに言及。今年5月に中央埠頭クルーズセンターが開設したこともあり、博多港への寄港は「昨年の99回から250回に大きく伸びた」と語った。今後の課題としてはクルーズ船の来航後に発生する交通渋滞などを挙げ、「クルーズ客と地域住民の双方のストレスが少なくなるよう、整備が必要」とし、引き続き環境整備に注力していく方針を示した。

 そのほか、国土交通大臣政務官の江島潔氏は挨拶において、目標を5年前倒して実現できた理由として、岸壁整備などにより受入体制の強化を進めた旨を説明したという。