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ドイツ、16年のテーマは「都市と景勝地」-若者、女性に注力

  • 2015年12月3日

ドイツ観光局アジア・オーストラリア地区統括局長のレイカート・ケッテルハーケ氏  ドイツ観光局は2016年の年間テーマを「ドイツ都市体験と景勝地巡り」に設定した。同局アジア・オーストラリア地区統括局長のレイカート・ケッテルハーケ氏は本誌の単独インタビューに応じ、60歳以上のシニアに加え、新たなターゲットとして学生などの若者層や女性層に注力し、都市での体験と周辺地域の自然の魅力を訴求していく方針を示した。

 同氏は「歴史的な都市は、女性を中心に日本人がまず興味を持ちやすい場所」と説明。16年は大都市だけでなく、UNESCOの世界遺産に選ばれたサンスーシ宮殿があるポツダムや、中世の街並みが残るエアフルト、隕石が落下してできた盆地にあるネルトリンゲンなどを紹介したい考えを語った。

 加えて、フランクフルトとライン川沿い一帯のワイン生産地域「ラインガウ」を例示。美しいワイン畑が広がる光景や、映画「薔薇の名前」の撮影地となったエーベルバッハ修道院などを挙げるとともに、マインツなどの都市や、同地域に点在する古城ホテルでの滞在をアピールした。

 このほか、16年は「ドレスデン聖十字架合唱団創立800年」もテーマに据え、クラシックに加え、ロックやポップスなどの音楽もアピールしていく。

 ドイツ観光局によると、15年1月から9月までの日本人宿泊数は前年比3.0%減の91万4227泊だった。ケッテルハーケ氏は、同期間の日本人出国者数が4.9%減の1211万4100人だったことについて述べ、減少幅が全体よりも少ないことを強調。「日本は成熟した安定市場」との見方を示し、「来年も引き続き同様の規模をめざしたい」とした。

 また、同氏は11月13日に発生したパリのテロ事件についても言及。日本人の欧州旅行需要に対する影響に懸念を示した。その上で「欧州には依然として魅力的な国々があることは変わらない」と語ったほか、欧州各国で危険な地域の情報を提供することで「旅行者や市民を守ることが最も重要」であると話した。

※インタビューの詳細は後日掲載予定