外務省、フィリピンで渡航情報一部引き上げ、イスラム過激派で
外務省はこのほど、フィリピンのパラワン州南部のプエルトプリンセサ市以南について、海外安全情報のレベルをレベル1の注意喚起からレベル2の「不要不急の渡航は止めてください」に引き上げた。プエルトプリンセサはホンダベイなどの美しい海や、世界遺産のプエルトプリンセサ地下河川国立公園などで知られている。
同州南部とその周辺海域では2014年4月に、ドイツ人観光客2名がイスラム系反政府武装組織のアブ・サヤフ・グループ(ASG)により拉致される事件が発生。15年6月には同市内で誘拐を企てていたASGの構成員2名が治安当局に逮捕される事件も発生している。
外務省は、これらの地域ではテロや誘拐の危険性が今後も増すおそれがあるとして、今回の引き上げを決定。そのほかにも同州では、山間部を中心に共産系反政府武装組織の活動も認められるという。
なお、ミンダナオ地域に発出しているレベル3の渡航中止勧告とレベル2、マニラ首都圏を含む残りの全地域に発出しているレベル1の注意喚起については継続する。