土井副大臣、地方の観光振興、仙台空港民営化などに意欲
10月7日の内閣改造にともない国土交通副大臣に就任した衆議院議員の土井亨氏は、22日に就任会見をおこない、東北地方の復興や地方創生、観光振興などについて意欲を示した。同氏は2人の副大臣のうちの1人として、観光、航空、海事、港湾、都市、道路、安全・危機管理などを担務する。
宮城県出身の同氏は、東日本大震災からの復興については「実情に応じた、きめ細やかで迅速な対応を今まで以上におこなう」と強調した。地方創生に向けては、6月に改定した「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」に基づき、広域観光ルートの形成、地方における免税店の拡大、地方空港の機能強化、宿泊施設や貸切バスの確保などに務める考えを示し、「1つ1つ課題を解決し、全国に訪日客を呼び込む取り組みを政府一丸で進める」と述べた。
2016年夏に完全民営化する仙台空港については、「コンセッションに関しては地元の考えが優先されなければいけない」とし、「国交省としては、宮城県や地元の経済界の意志を尊重して(運営委託に向けた)スケジュールを作っていきたい」と語った。委託先となる「東急前田豊通グループ」については、「地方が求めるものを提示して(委託先に)決まった」と評価した。
そのほか、来年1月から東京都の大田区で民泊が認められることについては、「条例で実現したいと考える自治体が増えている」と伝えた上で、「いろいろと問題点もあるので、厚生労働省などの関係省庁と問題を洗い出し、いかに活用していけるか検討を進めたい」と説明。一方で「大都市圏でも旅館にはまだまだ空きがある」と指摘し、「隣県とも連携して状況の発信に務める」とした。
首都圏空港の機能強化に向け、20年までに成田と羽田で年間の発着枠を約8万回拡大する取り組みについては「それだけに終わらず、将来を見据えてさらなる機能強化も進めなくては」との見方を提示。衆議院で審議されているIR法案については「まずは国会での動きを見守りたい」と述べた上で、国民への説明に取り組む必要があるとした。