台湾、双方向交流発展に向け連携強化-15年は500万人視野に
台北駐日経済文化代表処は10月8日、都内で中華民国104年国慶節にあたり祝賀レセプションを開催し、政財界から約2000名が参加した。冒頭で挨拶に立った駐日代表の沈斯淳氏は、日台間の交流人口が昨年には446万人に達したことに触れ、「今年は500万人も夢ではない」と話し、さらなる双方向交流の発展に期待を示した。また、展覧会「台北国立故宮博物院-神品至宝-」が東京国立博物館と九州国立博物館で開催され、合わせて65万人を上回る来場者があったことも紹介。「今後も経済、文化、観光での連携を深め、お互いの信頼関係を親密にしていくことが大切」と強調した。
2014年の訪台日本人数は前年比15%増の約163万人。一方、訪日台湾人数は26%増の約297万人となった。15年については、1月から8月までの累計で訪日台湾人数は30%増の246万人と引き続き大きな伸びを記録したのに対し、訪台日本人数は海外旅行市場が低迷するなかで、4.4%減の約105万人にとどまっている。
対台湾窓口機関である日本交流協会会長の大橋光夫氏は挨拶のなかで、訪台日本人数の低迷について触れ、「新しくオープンした台湾文化センターなどを通じて、日本から台湾への旅行者を増やし、昨年の実績を下回らないように努力していきたい」と述べ、観光だけでなく多方面での交流を発展させていく必要性を訴えた。
また、日華議員懇談会で幹事長を務める衆議院議員の古屋圭司氏は、双方向交流の拡大について触れ、「どちらも都心に近い羽田/台北(松山)線は、旅行者を増加させる上で大きな役割を担っている。また、ビザ緩和が訪日台湾人の急増につながっている」との認識を示すとともに、「日本と台湾は共通の価値観を持っている。一部課題はあるものの、日台の絆は不変」と強調した。なお、今月10日に台北で開催される国慶節の祝賀式典には日華議員懇談会から25 名が参加する予定だ。