デルタ、AA羽田枠の没収要請、「未販売で運航意志なし」

  • 2015年10月5日

 デルタ航空(DL)は現地時間10月1日に米国運輸省(DOT)に対して、アメリカン航空(AA)に再配分した羽田/米国間の発着枠を取り上げるよう要望した。同発着枠はDLが2013年から羽田/シアトル線として運航していたが、前回の冬ダイヤではほぼ運休したことから、AAとハワイアン航空(HA)が再配分を要請。DOTは条件つきでDLに発着枠を残したものの、その後同社は路線維持の条件の厳しさを理由に今年9月末での返上を決定したため、10月以降はAAに配分することを決定していた。

 今回の要望でDLは、AAが代替路線として申請していた羽田/ロサンゼルス線が、10月1日から60日以内の運航開始を条件に認められたにも関わらず、AAは運航スケジュールの申請や販売などをおこなっていないと主張。「AAは60日以内に同路線を運航する意欲がない」との見方を示している。

 DLはDOTに対しても「確実なデイリー運航」や4半期ごとのレポート提出など、シアトル線維持のために課した条件が「非常に厳しかった」と指摘。代替路線開設のための条件を守っていないとするAAに、今後も発着枠を維持させることについては「勝手で気まぐれ」と主張した。

 なお、AAは10月5日20時の時点で、今回のDLの要望に対してコメントなどは発表していない。