ネパール、大地震後の安全アピール、送客を要請-EXPOで

  • 2015年9月28日

ネパール政府観光局のウダヤ・バッタライ氏(左)と日本代表の井本重喜氏  ネパール政府観光局は9月25日、「ツーリズムEXPOジャパン2015」の会場内で「ネパール復興支援プレゼンテーション ~トークショーと伝統舞踊~」を実施した。同国では4月25日に、西部を震源とするマグニチュード7.8の大地震が発生。首都のカトマンズなど国内の各地で多数の死傷者が出たが、この日のプレゼンテーションで同観光局は、その後の復興と安全性の回復をアピール。観光客の呼び戻しに向け、出席者に協力を求めた。

 日本代表の井本重喜氏はイベントの冒頭で「実際にはそれほど大きな被害はない。是非自分の目で確かめてほしい」と説明。続いてプレゼンテーションをおこなった同観光局法人サービス部門シニアアシスタントマネージャーのウダヤ・バッタライ氏も、地震の被害を受けた世界遺産は8ヶ所のうち3ヶ所、国立公園は10ヶ所のうち1ヶ所、トレッキングルートは35本中の2本にとどまったことなどを報告。「すべてのライフラインは既に問題ない」と主張し、「観光客の訪問がネパールの復興につながる」と呼びかけた。

パネルディスカッションの様子  その後に実施したパネルディスカッションでは、アルパインツアーサービス代表取締役会長の黒川惠氏、ネパール特命全権大使のマダン・クマール・バッタライ氏、登山家の田部井淳子さんが登壇。1975年に女性として初めてエベレスト登頂に成功した田部井氏は、前日の24日にネパールから帰国したことを報告し、「雨季だったため観光客は少なかったが、道路事情もホテルも問題ない」と安全性を保証した。