日本、25年ぶりのUNWTO理事国に、プレゼンス強化-19年まで
世界観光機関(UNWTO)はこのほど、9月14日から17日までコロンビアのメデジンで開催した第21回総会において、日本のUNWTO理事国入りを決定した。任期は2015年から19年の4年間。日本の理事国就任は1991年以来で、日本は今後、UNWTOにおける存在感や発言力の強化に務める考え。
UNWTOには現在、160以上の国と地域が参加しており、理事国の議席数は33議席。日本が所属する東アジア太平洋ブロックはこれまで3議席が割り当てられていたが、加盟国の増加により新たに1議席に増加され、日本と中国、韓国、タイが次期理事国として選出された。中国は2008年から、韓国は04年からの継続。日本とタイは2回目の就任となる。
観光庁によれば、これまで日本はUNWTO内で積極的な活動をおこなってこなかったが、今後は「国際的なルールの策定などにより深く関与する」考え。UNWTOは現在「世界観光倫理条約」など2つの条約の策定を進めているが、これらの議論などに関してもいち早く情報を収集し、日本からの提言を活発化させたいという。
日本は理事国就任を踏まえ、16年2月にはUNWTOと共催で文化と観光に関する会議を、来春にはUNWTOの地域委員会を、それぞれ日本で実施する予定。このような国際会議の誘致も、理事国就任により進めやすくなるという。