海外旅行業況、韓国不調、欧州は下げ止まり-3ヶ月後は改善予想

  • 2015年9月17日

 日本旅行業協会(JATA)が8月6日から27日にかけて会員各社に対して実施した旅行市場動向調査で、2015年7月から9月の海外旅行のDI値(※)はマイナス38となり、前期(15年4~6月)から2ポイント減少した。6月時点の見通しのマイナス27からは11ポイント下回る結果となった。JATAによると、中東呼吸器症候群(MERS)やバンコクの爆発事件などが減少の一因だという。

 業態別では、総合旅行会社が15ポイント増のマイナス49、海外旅行ホールセラーが7ポイント増のマイナス55となり、マイナス2桁と低水準ではあるものの回復傾向に。一方、リテーラー1は13ポイント、インハウスは7ポイント、リテーラー2は3ポイント、海外旅行系旅行会社は1ポイント、それぞれ減少した。

 方面別では、減少が続いていたヨーロッパは1ポイント増と微増しており、JATAでは下げ止まったと見ている。ハワイも3ポイント増と増加。中国は2ポイント増で回復基調を維持した。アメリカ・カナダは1ポイント増だった。一方、韓国はMERSなどにより20ポイント減と大きく落ち込んでおり、韓国を含むアジアも15ポイント減となった。オセアニアとミクロネシアはそれぞれ4ポイント減だった。

 顧客層別では、ファミリーとシニアが4ポイント増、ハネムーンが3ポイント増と増加。OLと学生は3ポイント減、商用・視察は1ポイント減と微減した。

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※DI値は設問事項に対して「良い」「普通」「悪い」「取扱なし」の4つを用意し、集まった回答を数値化するもので、設問事項に対する全体的なトレンドを量る指標となる。すべての回答が「良い」の場合はプラス100。JATAの調査では、JATA会員会社の経営者などに対してインターネットでアンケートを実施し、業態、顧客層、方面別にDI値を算出している。