静岡県の「五季」が破産開始決定-負債総額4億円、震災の風評被害で
静岡県御前崎市で民宿を経営する五季は7月3日、静岡地方裁判所から破産開始決定を受けた。破産管財人にはまどか法律事務所の佐藤裕之弁護士が専任された。負債総額は約4億円。
同社は旧相良町(現 牧之原市)で民宿を経営してきたが、1994年に御前崎国立公園内に旅館を新築。海鮮料理を売りに2ヶ所で営業し、96年8月期には売上高約4億2100万円を計上した。しかし、2002年から売上は減少に転じており、06年8月期以降の年間売上高は3億円を割り込んだ。
さらに、11年の東日本大震災以降は、浜松原子力発電所付近という立地から風評被害にあい、客足が激減。14年8月期の売上高は約2000万円まで落ち込み、設備投資に伴う借入金の返済ができなくなり、事業継続を断念した。