生産性向上で「旅館業を成長産業に」 観光庁・旅館経営教室セミナー(1)
観光庁は5月、国土交通省地方運輸局と連携して北海道、東北、関東、近畿の各エリアで「旅館経営教室セミナー」を開いた。
セミナーは、5月26日に開講したインターネット上で配信するオンライン講座「旅館経営教室」と連動して企画。講座は旅館ホテルの経営改善促進のため経営者や従業員などに実践的なノウハウや知識習得の場を提供するもので、セミナーでは講座の講師を務めるサービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕さんが基調講演を行ったほか、講座の紹介や観光産業の現状が解説された。
近畿では21日に大阪市内のホテルで開かれた日本旅館協会関西支部連合会の総会前に開催。旅館ホテルの経営者や支配人のほか銀行などから90人が参加した。
近畿運輸局企画観光部の中村広樹部長は観光産業の現状を紹介するなかで、旅館の経営課題に言及。家業として科学的な経営が行われていない旅館が多いことや、後継者の確保・育成を問題点として挙げ「オンライン講座はこれら課題解決の一助になる」と今回の企画意図を強調した。
それを受けて、内藤さんは「旅館ホテル業の成長産業化」をテーマに講演。地方では雇用の場として旅館の存在が大きくなっているという現状から、厳しい環境に立たされる旅館経営を「生産性の向上」を合言葉に改善していこうと様々な指標を駆使して提案した。
(15/07/21)
情報提供:トラベルニュース社