フランス、新在日代表にマゼンク氏-テーマ別観光を訴求

  • 2015年7月8日

(右)新在日代表のフレデリック・マゼンク氏、(左)現代表のフレデリック・メイエール氏 フランス観光開発機構によると7月15日付けで、新在日代表およびアジア・太平洋・中近東地区統括責任者にフレデリック・マゼンク氏が着任する。マゼンク氏は2000年から06年、当時のフランス政府観光局日本事務所でIT担当やマーケティング・マネージャー、副局長を歴任。06年から11年まではフランス観光開発機構の中国事務所で副代表を、11年から15年までは代表を務めた。なお、現在日代表、アジア・太平洋地区統括責任者のフレデリック・メイエール氏は8月17日付けでイタリア・ギリシア支局代表南ヨーロッパ統括に就く予定だ。

 在日代表交代に合わせて両者が開催した業界誌向けインタビューで、マゼンク氏は日本からフランスに年間68万人が訪問しているとした上で「ボリューム的には悪くないが、増やしていきたい気持ちはある」と語った。さらに、日本からの旅行者は旅慣れた人やリピーターが多い成熟した市場であると語り、さらなるリピーターの取り込みもはかる考えも表明。日本人旅行者は6割がリピーター、4割がファーストタイマーだが、質、料ともに「両方増やし、成功する手を打つ」ことで「半々の割合にしたい」と語った。

 ファーストタイマーに対しては、パリやモン・サン・ミッシェルなどよく知られた地域の魅力を引き続きアピールする。一方、リピーターに対しては「パリから先(の地域)に行ってもらえるよう」商品の多様化をはかり、「より深いフランスの魅力をアピールしたい」考え。ワインや食、スポーツなどテーマ別の魅力を訴えていく方針だ。同氏は具体例としてワインに言及。「フランスの文化においてワインは特別なもの。日本人からの興味も高いので、良いテーマでは」と話した。

 現在日代表のメイエール氏も「ワインを軸に伝統や家族、土地の特徴やライフスタイル、食文化につながる」とアピールした。さらに同氏は今までの活動を振り返り、ワークショップ「SAKIDORI FRANCE」において、今までの史跡や文化に加え、建築、写真、スポーツ、大自然でのアクテイビティを求める声が増えている傾向について説明し、テーマ別のアピールに期待を示した。

 また、同氏は在任中、アルザス地方やミディ・ピレネー、ブルゴーニュ地方など、パリ以外の地域を扱うツアーの造成が増えてきたとし「商品の多様化で新しいデスティネーションを売っていければ」と話した。