日系2社、5月国際線旅客は11%増-JLは中国など、NHはアジアが2桁増
日本航空(JL)と全日空(NH)の2015年5月の運航実績で、2社合計の国際線旅客数は前年比11.0%増の133万1059人となった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は2.8%増で、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)も7.4%増に。利用率は3.2ポイント増の75.4%となった。
2社を見ると、JL、NHともに全項目で増加。旅客数は2社とも2桁増で、JLが10.9%増の68万6908人、NHが11.1%増の64万4151人だった。JLはASKが3.8%増、RPKが10.0%増でロードファクターは4.4ポイント増の77.7%。NHはASKが2.0%増、RPKが4.9%増で、ロードファクターは2.1ポイント増の73.1%だった。
路線別の旅客数は、JLは中国路線が23.9%増の11万5484人、東南アジアが16.9%増の27万4065人、オセアニアが13.2%増の1万3080人と2桁増加。JLによると、特に伸び率が大きかった中国については、訪日旅行者の需要増が増加の一因だという。一方、韓国は15.0%減、グアムは8.5%減、欧州は7.5%減と前年を下回った。
利用率では、中国が17.2ポイント増の82.7%と2桁増で最も高い率となった。前年を下回ったのは欧州とグアムで、欧州は4.0ポイント減の66.6%と最も低い利用率。日本発の業務需要は好調だが、円安などによりレジャーが伸び悩んでいることが要因だという。グアムは4.2ポイント減の78.6%だった。
一方、NHは旅客数でアジアが16.9%増の44万3607人、欧州が1.3%増の5万9905人。北米・ホノルルは0.2%減の14万639人と微減した。利用率では、アジアが6.3ポイント増の73.6%、欧州が3.1ポイント増の70.1%と増加。北米・ホノルルは3.0ポイント減の73.9%だった。NHによると、北米・ホノルルについては前年の好調の反動や、5月から成田/シアトル線の機材大型化で座席数は増えたが、需要が追いつかず利用率が減少。ただし、米国は例年夏シーズンに需要が増える傾向にあり、6月から8月にかけてのシアトル線は好調に推移しているという。