全日空、羽田で国内初の自動手荷物預け機-10月に新自動チェックイン機

  • 2015年6月30日

自動手荷物預け機。手荷物タグは乗客自身が手荷物に取り付ける  全日空(NH)は国内線の搭乗手続きのさらなる利便性向上をはかり、新搭乗スタイル「ANA FAST TRAVEL」を羽田国内線第2ターミナルに導入する。まずは7月1日、自動手荷物預け機「ANA Baggage Dropサービス」を導入。今年10月から新自動チェックイン機を順次配置するほか、来年春をめどに国内線出発カウンターのデザインを刷新する。こうした取り組みを通し、空港での手続きの極小化、待ち時間の抑制、分かりやすい導線の提供をはかる考え。

 自動手荷物預け機は、乗客が係員カウンターで対応していた手荷物の受託を自動でおこなうもので、NHによると、国内空港での導入は今回が初めて。7月1日から5台導入し、年内には39台に増やす予定だ。それに伴い、現在通年で平均26カウンターある係員カウンターを、9カウンターに減らしていく。

手荷物タグを取り付けた後。自動で扉が閉まる  自動手荷物預け機では、手荷物を装置に入れて搭乗券をかざし、タッチパネルに表示される操作案内に従って操作をおこなう。発行された手荷物タグを手荷物に取り付けた後、手続きが終了すると控えが発行されるという。NHによると、現在係員カウンターでの平均対応時間は60秒から70秒。自動手荷物預け機は慣れれば最短で45秒で手続きが完了する。また、有人カウンターよりも窓口が増えるため、待ち時間も短縮されるという。対応言語は日本語に加え、英語、中国語繁体字、簡体字、韓国語の5言語とした。なお、今後は羽田空港以外についても導入を検討していくという。

新自動チェックイン機  新自動チェックイン機は今年10月に羽田に53台導入し、15年度中に国内全空港に配置する予定だ。同機は操作画面を17インチから19インチに拡大し、視認性を向上。画面のデザインも刷新し、ボタンの配置などでユニバーサルデザインを採用してよりわかりやすくした。対応言語は日本語、英語、中国語繁体字、簡体字、韓国語の5言語。

 さらに、16年冬からは、従来はカウンターで対応していた、欠航や遅延時などの予約変更や払い戻し、チェックイン済みの乗客の座席変更やマイル登録、領収書の発行、国際線航空券を持っている乗客の国内区間のチェックインにも対応。航空券の新規購入なども可能とする。

 国内線出発カウンターのリニューアルでは、利用カウンターが一目でわかるデザインを追求。自動手荷物預け機と新自動チェックイン機を集約して配置することで、特定のカウンターの混雑を防ぎ、待ち時間の短縮をはかる。案内表示はピクトグラムを使用し、外国人にも配慮した。