フランス、ワークショップ開催-メイエール在日代表、退任へ
フランス観光開発機構(ATF)は6月10日、エールフランス航空(AF)と都内でワークショップ「SAKIDORI FRANCE 2015」を実施した。合わせて開催したレセプションで、ATF在日代表、アジア・太平洋地区統括責任者のフレデリック・メイエール氏は今年7月に現職を退任することを正式に発表。8月17日付けでイタリア・ギリシア支局代表南ヨーロッパ統括に就く予定だ。後任は7月中旬ごろに発表する予定。
同氏は10日夜に開催されたレセプションで「日本人観光客はフランスを訪れる外国人観光客の柱」とした上で「38の出展者数はいかに日本を重視しているかを示している」と日本の重要性を強調。旅行会社に対しこれまでの協力に感謝を示した。さらに、「日本人観光客にはパリの滞在を楽しみ、フランスの地方の小さな村や自然の風景などの多彩な魅力を感じていただけるよう、またフランスで開催されるさまざまな文化的イベントに参加していただけるよう、あらゆる手をつくしていかなければならない」と語り、引き続き協力を求めた。
また、メイエール氏は業界誌らのインタビューに応え、2009年12月からの日本での活動を振り返り、「日本の旅行者は創造性にあふれており、フランスに来るたびに新しい経験を求める傾向があった」ことから、ニーズに合わせ様々なキャンペーンを実施したと語った。例えば消費者向けには、今年春から開始した「春夏秋冬、色めくフランス」キャンペーン内のフランスフォトキャンペーンを実施。約1万6000枚の応募があり、「写真を通じて日本人のフランスへの潜在的な需要を感じた」という。
業界向けにはSAKIDORI FRANCEとランデヴー・アン・フランス(RDVEF)を活用したアピールを実施。SAKIDORI FRANCEはメイエール氏が新素材を提示しても「旅行商品の造成には時間を要するため、他に先んじて情報を出したい」との思いから名づけており、今年は6月9日、10日の2日間にわたって実施。テーマごとのセミナーも開催し、2日間計で約200名が参加した。RDVEFも毎年参加者が増加しており、今年は約40名の旅行会社が参加した。
こうした取り組みの成果として、メイエール氏は「今までなかったデスティネーションを商品化できた」点をあげた。同氏は例としてミディ・ピレネーをあげ、「6年前まではほとんどいなかった日本人観光客が、年間2万5000泊まで増えた」と説明。また、印象派をフックにアピールしてきたノルマンディー地方については、2014年の訪問者数は前年比25%増と伸長したという。