カナダ、好調な日本市場、関西市場に期待も―RVC2015レポート(1)

  • 2015年6月18日

8月からオンラインビザ導入、日本市場への影響「限定的」
ACの関空/バンクーバー線で関西市場に期待

カナダ観光局、関西市場強化、カナダシアターも本格展開

カナダ観光局日本地区代表のモリーン・ライリー氏。Destination Canadaのブースで  カナダ観光局日本地区代表のモリーン・ライリー氏は2014年の日本市場について、「全体の日本人海外旅行者数が減少したなか、カナダへの渡航者数は前年増となり、満足している」と振り返った。2014年のカナダへのレジャー目的の日本人渡航者数は前年比13.1%増の23万9000人。今年1月から3月の累計でも2.4%増で推移している。カナダ観光局では2015年の目標を同6%増としている。

 ライリー氏は「個人的には10%増をめざししたい」と意欲的だ。その背景には、エア・カナダ・ルージュが関西/バンクーバー線に就航したことによる関西市場への期待がある。カナダ観光局ではチームカナダのメンバーともに、関西の旅行会社や関西国際空港と協力しながらプロモーションを強化しているところだ。

 今年5月1日にローンチされたカナダ観光局のポータルサイト「カナダシアター」でも、大阪地区のページビューは全体の24%で東京に次ぐ多さになっており、「関西での関心も高まっている」と手応えを示した。また、最近ではFITの割合が高まっているが、「関西の場合、2、3年はパッケージの方が強いだろう」(ライリー氏)との予測から、関西市場開拓には旅行会社とのパートナーシップが欠かせないとの考えだ。

 「カナダシアター」については、今年7月1日からイマジカBSによるオリジナルドラマ「MOSAIC-CANADA-(モザイク・カナダ)」の放映が開始される。全12エピソードで、1ヶ月後にはカナダシアターでも動画配信する予定だ。

 さらに、カナダへの旅行意欲を喚起するさまざまなコンテンツを発信するだけでなく、旅行会社とのパートナーシップを通じて、実際に送客にもつなげていく。カナダシアターでは10テーマを掲げるが、ライリー氏によると、そのテーマに沿うかたちで、新しく80商品が造成されているという。「通年では100を超えるのではないか」と期待も大きい。

 「カナダシアターのような取り組みは日本がはじめて」とライリー氏。カナダ観光局を中心としたチームカナダの取り組みに他のマーケットの注目も高いという。