ネパール、ネパール中部にて発生した大地震の影響‐続報4(カトマンズ、パタン、バクタプルの状況)

  • 2015年5月20日

 2015年4月25日の午後、ネパール中部にて発生いたしました大地震の影響に関し、首都 カトマンズ、カトマンズの南6kmほどの場所に位置するパタン、並びに世界遺産都市 バクタプルの現在の状況について、以下にお知らせいたします。

■ 詳細
◎ パタンの「旧王宮広場」(ダルバール・スクエア)の状況
パタンについては建物が完全に倒壊したわけではなく、重要な建築物も完全に失われたわけではありません。既にがれきは、ほぼ撤去されています。

 一部先進国のメディアの報道では、カトマンズの旧王宮被害と同じレベルで「パタン」と「バクタプル」を取り上げているものもみられますが、必ずしも事実ではありません。

 なお「クリシュナマンディル寺院」は、損壊を防ぐため、補強されております。

◎ 世界遺産都市 バクタプルの状況
現地時間5月19日現在、仮設テントがあるものの世界遺産のゾーンには被害はみられず、また世界遺産建造物についても、ほとんど被害は見られません。5重の塔「ニャタポラ」にも被害はありません。

 町には人々が往来している様子も見てとれます。

 ただし、地元の住宅街には大きな被害があり、80%ほどの家屋に被害が見られるとのことです。

◎ カトマンズの旧王宮広場(ダルバール・スクエア)の状況
既にお伝えしている通り、震災直後はがれきの山でしたが、今はほとんど撤去され片づけられています。

 がれきが片づけられた広場では、国旗を掲げ立ち上がる市民の姿が見られました。

 また、カーラバイラブ神は被災をまぬがれ、朝祈りをささげる人々の姿が見られます。

◎ その他、カトマンズ市内の状況
インドラチョークでは、野菜の市場が再び見られるようになりました。

 お店自体はまだまだ少ないですが、ほぼ普段売られている野菜がそろっています。

◎ カトマンズのホテルについて
4月25日と5月12日の大地震の後、ネパール政府はホテルの安全点検を実施しました。

 被害が大きく損壊の可能性があるホテルにはレッドカード、補修が必要なホテルにはイエローカード、営業可能なホテルにはグリーンカードを交付しています。

 日本人旅行者が多く利用する「マッラ・ホテル」(タメル地区)にはグリーンカードが交付されました。また「ホテル・ヤク・アンド・イエティ」、「クラウンプラザ・ホテル・ソルティ」などもグリーンカードとなっています。

 また「フジ ホテル」や「ホテル・ホーリー・ヒマラヤ」についても損壊がほとんどなく、次期シーズンに向けての営業は問題ないと言われています。

 一方で営業停止を命じられたホテルも一部あり、王宮裏の「シャンカールホテル」や)、ダルバール・マルグ(王宮前通り)の「ロイヤルシンギー」などがリストに挙げられています。

 このようにホテルの建物そのものにはほとんど問題はないものの、従業員確保については厳しい現状があります。これは全てのホテルに言えることですが、従業員の大半は地方出身者で占められ、いくつかのホテルに聞いたところ、地方の震災や余震を恐れて帰省しているスタッフが多いとのことです。

 
現在、当該地域にご滞在中の方、またこれからお出かけ予定の方は、最新情報に十分ご注意ください。

 なお、 エベレスト街道については問題ないとの報告が届いております。ネパールの復興のためにも皆様にお越しいただけることを願っております。

 
★ネパール大地震支援について
4月25日にネパールで起った大地震は、各地に大きな被害を与えました。

 人的被害も8,000人を越える模様です。これら犠牲になられた方々には謹んでご冥福をお祈りいたします。

 大地震の影響で全半壊した家屋も多く、大きな被害が無くても安全性への不安から多くの人達がテント生活を続けています。さらには、テレビ、新聞等で報道されている通り食料、水など生活物資が不足しており大変な困窮生活を強いられているようです。また、地方の山間部では、まだ被害の実態さえつかめていない状態です。

 各国から支援の手が差し伸べられていますが、長く続く復興のためには少しでも多くの支援が必要と思われます。

 当社は、主要山岳諸団体が進めている、日本山岳会の「ネパール大地震救援募金」に協力して参ります。

 ネパール支援のため、多くの皆さまと心を一つにして募金活動を行っていきたいと願っています。

 ご寄付いただいた金額の全部がネパールの被災者に直接届くよう、主要山岳諸団体と協力してまいります。

 募金の詳細については、公益社団法人日本山岳会のホームページをご参照ください。

 http://jac.or.jp/info/iinkai/soumuiinkai/post-992.html


情報提供:ヒマラヤ観光開発株式会社日本海外ツアーオペレーター協会