日光、東照宮400年式年大祭で観光客誘致-都内でイベント開催
栃木県日光市は4月22日、都内で「400年式年大祭開催記念 日光観光・物産展」を開催した。プレス発表会で登壇した日光市長の斎藤文夫氏は、今年が徳川家康没後400年で、日光東照宮で400年式年大祭をおこなうことに触れ「これらを観光誘客の機会として、いろいろな観光政策を展開し、1人でも多くのお客様にお越しいただきたい」と意欲を語った。
日光市では2014年に日光市観光振興計画を策定。「Worldクラスの観光資源、Worldクラスのおもてなし、Worldクラスの満足感 『世界の日光を体験しよう!~Experience the World of Nikko!~』」をキャッチフレーズに観光振興に取り組んでいるところだ。斎藤氏は、日光東照宮や輪王寺、日光二荒山神社、ラムサール条約に登録された奥日光の湿原や、特別天然記念物と特別史跡の二重指定を日本で唯一受けた日光街道杉並木路などをあげ「非常に魅力的な観光資源が数多くある」とアピールした。
また、同氏は訪日客についても言及。東日本大震災で一時落ち込んだものの、回復傾向にあり、今年の3月からは「非常に外国人が多いという印象がある」とし、「式年大祭に合わせて、さらに倍増すると期待している」と話した。
さらに、4月27日にグランドオープンした道の駅日光「日光街道ニコニコ本陣」を紹介。音楽をテーマにしたエンターテイメントをメインにした道の駅で、「日本のこころのうたミュージアム・船村徹記念館」も併設。日光市観光協会による観光情報館があるという。斎藤氏は情報館で情報収集し、日光二社一寺に加え、奥日光や足尾銅山、鬼怒川、川治、湯西川温泉などの周辺地域と組み合わせた観光をしてほしいと提案した。
また、登壇した日光東照宮宮司の稲葉久雄氏は、式年大祭が「日光東照宮の、あるいは日光の社寺の新たな魅力を発見していただくことにつながり、日光詣の機会を増やし、かつまた地域の活性化にいささかなりとも貢献できれば」と語った。同氏によると、東照宮の参拝者数は「2月、3月は前年に比べて、16%の増加となった」という。
稲葉氏は見どころとして、今年3月13日リニューアルオープンした宝物館を紹介。「徳川家康公と日光東照宮」をテーマに収蔵品を展示しているほか、「東照宮シアター」として、バーチャルリアリティー(VR)映像や番組を上映。現在は陽明門のVR映像や、400年式年大祭を記念して作成した「アニメーション徳川家康公」を上映中だ。
このほか、プレス発表会では、5月17日から19日の400年式年春季例大祭でおこなわれる流鏑馬神事にちなみ、日光鏑矢会が流鏑馬を披露。流鏑馬の衣装を身にまとった射手が、実際に練習に使用している流鏑馬の木馬に乗り、説明をおこなった。また、大祭では国際空手道連盟極真会館が演舞を奉納するが、発表会では師範が登壇し、演舞をおこなった。また、物産展では、日本酒ケーキやつけもの、醤油、珈琲、煎餅などを販売。さらに、特別史跡、特別天然記念物の「日光杉並木」の木材を利用した貯金筒や筆立といった木工品の展示販売も実施した。