米国、教育旅行セミナー実施、現地での交流プログラムを提案
在日アメリカ大使館商務部はこのほど、日本旅行業協会(JATA)と日本修学旅行協会、ブランドUSA協力のもと「アメリカ教育旅行セミナー」を開催した。セミナーは日本からアメリカへの教育旅行の促進を目的としたもので、学校関係者など約60名が参加。セミナー冒頭で登壇した在日アメリカ大使館商務担当公使のアンドリュー・ワイレガラ氏は「修学旅行は学生時代のとても大事なイベント。多様性を学ぶには、アメリカはとても適している」とアピールした。
セミナーでは、アメリカ大使館商務部シニア・コマーシャル・スペシャリストの本田珠美氏がプレゼンテーションを実施した。文部科学省が発表したデータでは、2013年度に海外への修学旅行を実施した高等学校は1300校。このうち、260校3万5168人の生徒がハワイとグアムを含むアメリカに訪問したという。本田氏は、2011年度に比べ学校数が約40校、参加生徒数が約8600人増えたことを述べ、「この安定した人気と学校数の増加は、アメリカへの修学旅行が成果をあげている証拠」と強調した。
同氏はアメリカの教育旅行の魅力として、多民族国家で多様性を学べること、世界最大の経済大国であること、世界最高レベルの教育機関やスポーツ、エンターテイメントがあることなどを紹介。また、近年は入社する際に高得点のTOEICスコアを求めるなど、英語を重視する企業が増加している点を述べ、「語学学習は早い時期に始めた方がより容易に対応できると思う。アメリカへの教育旅行は、英語学習への興味と意欲を高める良い機会」と訴えた。加えて、現地での活動内容として「アメリカで活躍する日本人から話しを聞く」「交流先の学校でプレゼン合戦の機会をもつ」「ベンチャー企業の経営陣から話しを聞く」「アメリカの大学を訪問する」の4点を提案した。
このほか、セミナーではグアム政府観光局とマサチューセッツ州政府観光局、ニューヨーク市観光局、オーランド観光局、サンフランシスコ観光協会/サンフランシスコ国際空港、モンタナ州政府駐日代表事務所、トラベル・オレゴン/米国オレゴン州駐日代表部、サンディエゴ観光局が各地の教育旅行用のプログラムや観光素材を紹介した。