Hotels.com、15年はユーザーの利便性向上へ、レビュー増に注力
Hotels.comは2015年、ユーザーの利便性向上に取り組んでいく方針だ。3月23日に開催した記者会見で、Hotels.com日本地区マーケティングマネージャーの生駒千絵氏は「ゲストレビューの強化が我々の鍵」と強調。今まで実施していなかった、宿泊客が撮影した写真の掲載や、レビューサマリーの提示など、新サービスを提供していく計画を明かした。
Hotels.comの調査によると、旅行の準備の際にユーザーが重視する点として、93%が「写真」を挙げており、89%は「レビューが重要」、73%が「予約を決めるのに他のゲストの写真とレビューを参考にしている」と回答した。この結果を踏まえ、同社では宿泊予約の際に参考になる情報の掲載を強化する方針。現在Hotels.comでは、施設側が提供する写真のみを掲載しているところだが、今年の4月から6月にかけて、利用者が撮影した写真を掲載するとともに、レビュー数の増加もはかる。宿泊者に対し、プッシュ通知でホテルのレビューと写真の投稿をうながす計画だ。
さらに、2015年後半には、ホテルの特徴をレビューサマリーとして掲載する予定だ。「○%がホテルについて○○とコメントしている」のような形で、各ホテルのポイントを打ち出していく。
また、2015年は10泊すると1泊分の無料宿泊特典が獲得できる特典プログラム「ウェルカムリワード」を顧客にアピールし、新規顧客の開拓をはかるとともに、キャラクターのパグ犬「NANPUG」を起用したマーケティングを展開。ソーシャルメディアを使ったファンの囲い込みもはかる考えで、現在欧州で実施している、Twitterを利用したホテルのクイズキャンペーンを日本でもおこないたい考え。このほか、昨年も実施した「夏休み取ります宣言!」のような、休暇取得を後押しするキャンペーンも展開していく。
また、記者会見ではHotels.com同社副社長兼アジア・パシフィック経営責任者のアビラム・チャウドリー氏が、2014年の振り返りを実施。Hotels.com単体では開示していないが、Expedia全体では総予約額が前年比28%増の500億米ドル、収益が21%増になったと発表した。同氏によると「延べ宿泊数の大幅な上昇」が成長の要因との考え。また、Hotels.comの日本市場について詳細な数字は明かさなかったものの、2010年から2桁増の成長率を維持しているという。
このほか、同氏はモバイルの予約率について言及。2012年でアプリのダウンロード件数は1000万ダウンロードだったところ、2014年10月末には4500万ダウンロードを突破。予約の4分の1がモバイルデバイスを経由しておこなわれているとした。
▽訂正案内(2015年3月24日 10時46分)
Hotels.com側の訂正により、5段落目を訂正
訂正箇所
2文目:Hotels.com単体では開示していないが、Expedia全体では・・・を追加
4文目:Hotels.comの・・・を補足