HIS、“ハワイに本気年”で送客強化-平林社長「夏に海旅回復」

  • 2015年3月22日

オープニングセレモニーのテープカット。(右から)ハワイ・ツーリズム・オーソリティ・バイスプレジデントのデイビット内山氏、HIS代表取締役社長の平林朗氏、タレントのRIKACOさん、ハワイ州観光局局長のエリック高畑氏  エイチ・アイ・エス(HIS)はハワイ旗艦店「H.I.S. Hawaii 新宿三丁目営業所」の3月21日のオープン日にあわせ、「3・2・1 GO!H.I.S.はハワイに本気年」とし、現地を含む全社でハワイを盛り上げ、強化する方針を示した。

 同日に開催したオープニングセレモニーで代表取締役社長の平林朗氏は、「ハワイは海外旅行の代名詞。もう一度、日本からハワイへの需要を回復させたいとの思いでオープンした」と同店舗のねらいを説明。さらに全体的な海外旅行市場について、景況感の上昇や燃油安などプラスに作用する要素があるとし、「今夏は日本人の海外旅行が大きく回復すると予想している。新店舗をきっかけに戻したい」と、ハワイ送客に対する意気込みとその重要性を強調した。

 「H.I.S. Hawaii 新宿三丁目営業所」では従来の旅行や挙式の販売のみならず、ハワイグッズの販売や定期的なイベント・ワークショップの開催、バーチャルリアリティによるハワイ疑似体験コーナーを常設で用意。航空券やホテルの手配に優れた「専門店」よりも現地の情報に詳しい「提案店」をコンセプトに、「旅行」の枠を超えたアプローチで需要喚起をはかる。「アンテナショップや広告塔としての位置付けもある」(平林氏)という。

 これに加えHISでは、3月1日からハワイの加盟店(現在100店舗)での買物や食事でポイントを加算し、貯めたポイントを現地の店舗で使える「LeaLeaポイント」を開始。ウェブ販売ではハワイツアーと自由旅行を一度に比較検討できるサイトも開設するなど、送客に繋がるサービスの拡充や利便性の向上に取り組んでいる。

HIS代表取締役社長の平林朗氏  平林氏によると、今夏の予約は方面によって異なるが、前年を上回る推移。特にハワイはゴールデンウィークや夏休み、9月の連休を中心に活況で、「医療施設を含めて安全面が世界最高レベルで安心感がある上、燃油安は長距離ほど値下げ率が良い。強化しやすいし、風が吹いている」と見ている。「まずは日本人全体のハワイ渡航者数を増やしたい」とのスタンスで、その中でHISとしては新店舗効果を含め、全社で約3割増の送客をめざす方針だ。