日韓国交正常化50周年でJATAが記念事業-5000名送客へ

  • 2015年3月12日

日本の国花の桜と韓国の国花のムクゲで50周年を囲んだ。色は両国の国旗のカラーを使用 日本旅行業協会(JATA)は3月12日、日韓国交正常化50周年記念事業の概要を発表した。記念事業は、昨年8月にソウルで開始された「日韓観光交流拡大シンポジウム」でJATA会長の田川博己氏が提言したもの。事業を通して韓国へ5000名の送客をめざす。

 JATAでは2015年の訪韓日本人旅行者数の目標を350万人としているところ。3月12日の定例会見で、海外旅行推進部担当副部長の酒井秀則氏は「2012年は352万人を達成している。(それを踏まえて)今年はあえてこの高い数字に挑戦する」と語った。記念事業で「5000人が目的というよりも、相互交流700万人に向かっての契機に」したい考えだ。

 記念事業では、日韓国交正常化50周年のキャンペーンロゴについて、旅行会社に企画・団体商品での掲載を求め、50周年の認知度向上とピーアールをはかる。50周年記念のロゴについては外務省もこのほど策定しているが、JATAでは商品造成などの観点から昨年末に先んじて設定している。JATAによると、すでにロゴは認知されつつあるといい、今後も引き続き独自のロゴを使って展開していく。

 また、記念事業では5000名送客の核となる共通イベントを設定する。現在スポーツ、地方、青少年、文化をテーマに、江原道、済州島、釜山、ソウルで開催される計22のイベントについて検討を進めているところ。イベントはほとんどが韓国側の主催で、日本人が興味を持つ素材を提案してもらうほか、イベントに参加しやすいような配慮もしてもらっているという。

 例えば4月には慶州さくらマラソン&ウォーク2015や、江陵鏡浦台桜祭りを検討対象とした。また、9月で開催される「日韓交流お祭り イン ソウル」は日本大使館が主催するため、JATAとしても協力して盛り上げていく考えだ。

 さらに、JATAでは3月12日、JATAの「もっと!海外へ」ウェブサイトで専用ペ―ジをオープンした。ページでは50周年の韓国ツアーを紹介。記念事業プロジェクトのメンバーである大手旅行会社10社の50周年特別商品を掲載していく。また、10社以外の旅行商品についても、商品を審査し、50周年記念商品に見合うものを掲載していく予定だ。

 今後は3月13日に、50周年プロジェクトの一環として江原道を視察。韓国側との具体的な調整を詰めていく。