14年の宿泊業倒産件数は29.6%減の83件、負債総額も46.4%減

  • 2015年1月13日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、2014年1月から12月までの宿泊業倒産件数は、29.6%減の83件(前年:118件)となった。東日本大震災関連の倒産は前年と同様の16件だった。同社では、円安や訪日ビザの要件緩和などによる訪日外客の増加に加え、東日本大震災からの自粛ムードが一段落してきたことなどが経営改善につながったとの見方を示した。

 負債総額は46.4%減の383億1500万円(前年:716億700万円)で、1社あたりの平均負債総額は23.9%減の4億6162万円(前年:6億683万円)となった。主な宿泊業者の倒産では、6月に会社更生法適用となった、佐賀県の鳥栖観光開発が負債総額39億5600万円、1月30日に破産開始決定となった山口県の白木屋グランドホテルが負債総額22億7283万円だった。

 12月単月の宿泊業倒産件数は2件減の5件で、負債総額は76.7%減の14億6500万円(前年:62億9500万円)。負債総額が大幅に減少したのは、前年は10億円以上の大型倒産が4件発生したが、今年は0件だったことから。東日本大震災関連倒産も0件で、前年から2件減となった。