14年の旅行業倒産件数は29.7%減の37件、負債総額は13.2%増

  • 2015年1月13日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、2014年1月から12月までの旅行業倒産件数は、29.7%減の37件(前年:48件)となった。円安や訪日ビザの要件緩和などによる訪日外客の増加や景気の回復傾向などが奏功したという。東日本大震災関連の倒産は0件(前年:12件)で、TSRでは震災を原因とする倒産は終息したとの見方を示した。

 一方、負債総額は13.2%増の51億4900万円(前年:45億4500万円)と増加。1社あたりの平均負債額は46.9%増の1億3916万円(前年:9468万円)となった。負債総額が最も大きかったのは、8月に破産した第1種旅行業のロータリーエアーサービスで負債総額18億400万円。2位は同社関連会社のケーケーエアーで、負債総額4億5400万円だった。

 このほか、11月には第2種旅行業の日本国際旅行開発(負債総額:4億5000万円)、8月には第2種旅行業のジェットホリディ(負債総額:3億8000万円)などがあった。

 12月単月の旅行業倒産件数は1件増の3件で、負債総額は67.2%減の8000万円(前年:2億4400万円)。東日本大震災関連は0件だった。12月は負債総額5000万円、2000万円、1000万円と小規模な旅行代理業者の事業不振による破産で占められており、各社とも販売不振が原因だった。