外務省、カンボジアの渡航情報引き下げ、プレアビヒア寺院周辺
外務省は12月2日、カンボジアの渡航情報の一部を引き下げた。対象地域は世界遺産の「プレアビヒア寺院」の周辺地域で、渡航情報を「渡航の是非を検討してください」から「十分注意してください」に変更した。
プレアビヒア寺院の周辺はカンボジアとタイの国境付近で、2008年10月以降は両国軍の間で発砲を伴う衝突が繰り返されてきたため、外務省は「渡航の是非を検討してください」を発出していた。
しかし、2013年11月に国際司法裁判所によって遺跡が建つ断崖一帯をカンボジア領と認める判断が下され、両国政府がその判決を友好的に履行する姿勢を示すなど状況が変化したため渡航情報も引き下げた。
ただし、周辺の国境線が未確定であることには変わりなく、政治情勢の変化などによって緊張が再び高まる可能性はあるため、同地を訪れる場合は安全確保に留意して最新の治安情報を入手し、十分に信頼できる旅行会社や旅行ガイドを選ぶなど安全対策を講じるように心がけるよう求めている。