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トリップアドバイザー、日本での展開強化-訪日で行政と連携も

  • 2014年11月20日

ウェブサイトキャプチャ  トリップアドバイザーは日本人旅行者の海外、国内旅行における利用増をはかるとともに、訪日旅行向けのサービスを拡充していく。観光庁や地方自治体と連携したプロモーションの拡大もめざす方針だ。

 11月20日のメディア向けラウンドテーブルで、同社代表取締役の原田劉静織氏は、日本市場では旅行の際に参照するウェブサイトのランキングを見ると、同社よりもOTAが高い位置にあると説明。旅行情報サイトとして「公平公正の立場で展開している」ことや、宿泊、飲食、観光地や施設などの旅行に関するコンテンツ情報をワンストップで提供できる点を訴求し、OTAと差別化をはかることでランキング1位をめざす考えを語った。

 OTAとの差別化の一例として、原田氏は今年、欧州のレストラン予約サイトを買収し、予約が可能になったことを挙げた。今後は登録レストラン数の増加に取り組んでいく。このほか、観光地や施設などについても、旅を始めるきっかけになることから「OTAとの差別化にとって重要」とし、情報の更なる充実をはかっていく。

トリップアドバイザー代表取締役の原田劉静織氏  また、日本人旅行者の国内旅行での利用増をめざした取り組みも継続して展開する。同社では11月から「温泉アドバイザー」ページを設置し、全国の約400の主要温泉地について、温泉地ごとに1万件以上の温泉付きホテルや旅館を口コミでランキングした。11月28日から本格的に展開していく予定で、最適な温泉をアドバイスしてくれる心理テストも提供する計画だ。

 さらに、同社では日本ページの宿泊施設のカテゴリを変更し、ユーザビリティを高める取り組みを実施。今までは検索タブを「ホテル」と、旅館を含む「B&B/民宿」としていたが、10月末から「ホテル/旅館」「B&B/民宿」に変更した。同社が展開する45ヶ国28言語全てに対応するため、日本人のみならず訪日外客にとっても利便性が向上。旅館側にとっても予約が増加するなど効果が現れているという。今後は全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)と協力し、旅館ブランドの認知向上をはかっていくとした。

 このほか、日本の宿泊施設向けには、各施設が自社サイトで販売する空室状況や最低料金をトリップアドバイザーの比較検索機能で表示できる「トリップコネクト」の導入に向けて準備中。自社での直販促進ツールとして、宿泊施設側に活用してもらいたい考えだ。国内予約エンジンのシステム構築が完成次第、国内の宿泊施設に幅広く提供していく計画だという。

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